

今回は読者さんのこんな悩みにお応えする為に、武田薬品工業の業績や財務内容、配当金の推移、株主優待などから、今の武田薬品工業の株価は買い時なのか?について僕の個人的な考えを紹介していきます。

本記事の信頼性

投資家12年目の僕が成功や失敗を繰り返し、これまでに積んだ経験をもとに、今回は記事を作成しました。

注意事項
本記事は僕の銘柄分析の一環としてまとめたもので、僕の独断と偏見が含まれた個人の見解になります。投資をする際は必ず最新の情報を調べた上で、自己責任で投資判断をお願いいたします。
僕の代表的な6つの投資判断基準
投資判断の基準は「投資家」や「投資スタイル」によって様々です。僕の軸としている高配当株投資の場合、業績好調な高配当株に出来るだけ割安な水準で投資をすることが重要なので、以下の6つの観点を重視しています。
上記6つの投資判断基準から武田薬品工業の株価は買い時なのか?僕なりに分析をしてみました。
前提条件としてこちらの記事は
2022年10月17日時点での情報をもとに作成した記事になっておりますので、事前にご理解下さい。
武田薬品工業ってどんな企業?
【4502】武田薬品工業の公式HP
企業概要
武田薬品工業は、1781年創業の国内製薬首位。大型薬特許切れによる業績低調からの再生をめざし、2008年の米ミレニアム社、11年のスイス・ナイコメッド社、16年の米アリアド社など海外製薬企業の大型買収を続ける。2014年以降はフランス人のC・ウェバー社長のもと消化器系、中枢神経系、がんなどに研究開発を絞り込む改革推進。2019年1月希少疾患薬で世界首位の欧州大手シャイアー社を6兆円で買収、売上高3兆円超のメガファーマ(巨大製薬企業)に仲間入り。巨額の有利子負債の圧縮を急ぐ。
中期経営計画
主な重点テーマ
- 成長製品・新製品による業績の牽引
- 持続的な成長のため差別化されたパイプラインの強化
- 強固な財務基盤を構築するため、迅速なレバレッジの低下
主要な5つのビジネス領域
One-Pointメモ
現在注力をしている主要な5つのビジネス領域(「消化器系疾患」「希少疾患」「血漿分画製剤」「オンコロジー」「神経精神疾患」)の5つの領域に関しては、成長製品・新製品の牽引による成長の勢いがあり、前期は各領域で業績を伸ばしました。
業績の推移

One-Pointメモ
2019年にアイルランドの製薬大手シャイアーを6兆円で買収したこともあり、売上高は2020年3月期に急増。前期は売上高は過去最高を記録。利益率に関しては、前期、前々期と急伸し、10年平均を大きく上回っています。成長率を見ていくと、売上高は過去10年間で136.5%の増加、営業利益は73.9%%の増加で年平均7.4%の増益と着実に伸びてきています。
今期進捗状況

One-Pointメモ
今期経常利益の進捗率を確認すると、1Q終了時点で37.8%と25%を大きく上回ってはいるものの、前年比マイナス30.3%となんとも言えません。前期、前々期を見ると、1Qが比較的大きな利益を出す傾向にあるので、2Q以降の決算に注目。
海外売上高比率

One-Pointメモ
米国での売上高が48.0%と一番大きく、続いて、欧州およびカナダの20.7%、日本は3番目の18.5%%となっています。海外売上高比率は81.5%と海外での売上高が多くを占めています。
キャッシュフローの推移

One-Pointメモ
「営業CF」は常にプラスで緩やかな右肩上がり。「フリーCF」はシャイアーを買収した2019年3月期に2.5兆円のマイナスを記録。「営業CFマージン」は10年平均17.7%と一つの目安でもある15%を超えており、素晴らしい水準。
財務状況の推移

One-Pointメモ
総資産、自己資本、有利子負債と2019年3月期に大幅増、特に有利子負債が470.9%も増えています。ただ、それ以降は着実に有利子負債を返済していっています。自己資本比率に関しては、2019年3月期に一時落ち込んだものの、それ以降は徐々に上昇してきており、前期は43.1%。利益剰余金も約1兆4,500億円あり、財務は問題なし。
従業員数と生産性の推移

One-Pointメモ
従業員数は2016年3月期以降、減少傾向だったものの、2019年3月期にシャイアー買収の影響もあり急増。ただ、その後も減少傾向であることには変わりはありません。1人当たり純利益は10年平均で328万円と、上場企業の中央値である127万円は上回っています。
配当金の推移
長期配当金の推移

過去10年間の配当金の推移

One-Pointメモ
武田薬品工業は直近10年では増配はないものの、30年以上減配なしの非減配銘柄。配当性向に関しては、常に100%を超えてはいるものの、利益剰余金は1.4兆円あり、年間での配当金支払総額が約2800億円ですので、利益を出して、配当性向100%前後を推移しているようであれば、現在の配当性向もそこまで問題はありません。
株主優待
武田薬品工業は株主優待はありません。
現在の株価は割安か?
週足5年チャート

PERの推移

One-Pointメモ
現在の予想PERは20.2倍で過去2年間レンジ、過去5年間レンジで見るとかなり割安な水準に位置しています。予想PERのチャート推移を見ると、最大値は108.9倍、平均値33.0倍、最小値14.8倍となっており、コロナショック後のピークから徐々に下げてきて平均値を大きく下回っている状況。
PBRの推移

One-Pointメモ
現在のPBRは0.93倍で過去2年間レンジ、過去5年間レンジで見るとかなり割安な水準に位置しています。PBRのチャート推移を見ると、最大値は2.50倍、平均値1.38倍、最小値0.89倍となっており、2018年の年初頃から緩やかに下げ続けており、過去5年間で最も割安な水準まで下がっています。
予想配当利回りの推移

One-Pointメモ
現在の予想配当利回りは4.72%で、コロナショック時に記録した配当利回り6.21%に次ぐ利回りを記録した2021年の末頃から、株価上昇に伴い配当利回りは緩やかに下げてきています。とはいえ、平均値の4.48%は上回っており、依然として高い配当利回り。
個人的見解
武田薬品工業についてあらゆる角度から企業分析をした結果、超簡単にまとめると下記のようになります。

これらを踏まえて、僕の個人的見解は武田薬品工業は永久に保有したい高配当株候補の一つで、今は過去5年間で比較的割安な水準で面白いタイミングという判断です。
同業種比較

解説
【時価総額】に関しては、第一三共が武田薬品を上回り医薬品業界トップ。【売上高/営業利益率】に関しては、武田薬品が売上高と営業利益率の両方でトップ。【予想PER/実績PBR】に関しては、武田薬品とアステラス製薬が同水準で、第一三共だけかなり割高な数値。【1年前比株価上昇率】に関しては、第一三共が最も株価を伸ばしており、50%超の値上がりをしています。【有利子負債/自己資本比率】に関しては、アステラス製薬が最も財務は健全、武田薬品は最も有利子負債が多い。【予想配当利回り/配当性向】に関しては、武田薬品が最も高い配当利回りですが、配当性向は100%超。

注意事項
あくまでも、僕の個人的見解になりますので、投資を検討の方はご自身でしっかりと企業分析をした上で、ご自身の判断で投資をするようお願いいたします。
最後に
『高配当株を買って日々の生活を豊かにしていきたい!』と思ってるけど、まだまだ資金が少ないという方は1株ずつ高配当株を購入していくことを僕はオススメします。
昔と違い、今はネット証券大手のマネックス証券でも1株から手数料無料で買い付けが可能です。

マネックス証券は買付手数料が無料と言うのは勿論、何よりもアプリやwebサイトがお洒落で直感で操作が可能です。
贅沢をする順番をかえるだけ
コンビニでの買い物や、お昼のランチ代、会社の飲み会を1回我慢するだけで、好きな高配当株を買う事が出来ます。ちょっとした我慢を先にすることで、将来的には配当金でランチをしたり、友達と飲み会にいったりすることが出来るようになります。
誰もが最初は少額から。1株ずつコツコツと一緒に高配当株を積み上げていきましょう。
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