この記事はこんな方におすすめ!
- SCREENホールディングスの株に興味がある…。
- SCREENホールディングスの業績や配当金の推移は良好…?
- SCREENホールディングスの特徴や強みを知りたい…。

今回は、SCREENホールディングスの株の買い時について分析し、業績や財務、配当金の推移等、注目すべきポイントをまとめました!
この記事を読むことで、高配当株ポートフォリオ作成の参考になるかと思います。
この記事の内容は…
前半ではSCREENホールディングスの業績や配当金の推移について、後半では現在の株価水準は割安なのか?それとも割高なのか?について言及をしていくので、ぜひ参考にしてください!
※すぐに『SCREENホールディングスに対するボクの見解を知りたい!』という方は、【個人的見解】からご覧ください!
注意事項
本記事はボクの銘柄分析の一環としてまとめたもので、ボクの個人的な見解になります。投資をする際は最新の情報を調べた上で、必ず自己責任で投資判断をするようお願いいたします。
動画で見たい方はこちら
高配当株投資の代表的な6つの投資判断基準
投資判断の基準は「投資家」や「投資スタイル」によって様々です。
ボクの軸としている高配当株投資の場合は、業績好調な高配当株に出来るだけ割安な水準で投資をすることが重要なので、以下の6つの観点を重視しています。
上記6つの投資判断基準からSCREENホールディングスの株は買い時なのか?ボクなりに分析をしてみました。
前提条件として…
こちらの記事は『マネックス証券の銘柄スカウター』とチャート分析ツール『TradingView』を活用して、【2023年2月7日時点】での情報をもとに作成をした記事になっておりますので、事前にご理解ください。
SCREENホールディングスってどんな企業?
SCREENホールディングスのことをよく知らない…という方のために、『SCREENホールディングスがどんな企業なのか?』について概要を解説していきます。

- SCREENホールディングスは、半導体製造装置メーカー。
- 世界トップシェアの洗浄装置のほか、熱処理装置、検査・計測装置などの幅広い領域でソリューションを提供。
- 23年3月期下期は部材高騰でも営業益は続伸。事業売却の特別利益も。
週足チャートの推移
SCREENホールディングスの株価が『どのような値動きをしているのか』確認をしていきましょう。

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- 週足チャートで見ると、コロナショック時に直近安値の3,185円をつけるも、その後すぐに反発し上昇。
- 2022年の1月には、上場来高値の13,320円を記録。
⇒約2年間で株価は4倍に。 - その後は下落トレンドで推移も、直近の株価は反発し再度上昇。
業績の推移
SCREENホールディングスの『過去10年間の業績の推移』を確認していきましょう。

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- 売上高、純利益ともに堅調に推移も、コロナ禍では減収減益。前期は復調し、純利益は2022年3月期に過去最高を記録。
- 利益率に関しては、14年3月期から右肩上がりで推移。
⇒営業利益率は前期14.9%、純利益率は前期11.0%と比較的高い水準。 - 成長率に関しては、利益率が改善してきていることもあり、過去10年間で見ると売上高の64.7%増に対して、当期利益は880.8%増と素晴らしい成長率。
主要な取扱商品の一覧
SCREENホールディングスが『何で稼いでいるのか?』取り扱っている主要な商品と売上高の構成比がこちらです。

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- 売上高が最も大きいのはSPE(半導体製造装置)で売上高の74.9%を占める。
- 営業利益の構成比に関しても、SPE(半導体製造装置)の割合が94.6%とほとんどを占める。
- 利益率に関しても、SPE(半導体製造装置)が19.67%と最も利益率が高い。
- 海外売上高比率は、中国の割合が最も大きく26.2%、次に台湾の23.4%と続く。日本の割合は18.8%と2割もなく、海外売上高比率は8割超。
今期進捗状況
SCREENホールディングスの『今期の業績は順調なのか?』過去3年間の四半期経常利益の推移と、今期の進捗状況がこちらです。

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- 今期経常利益の目標に対して、3Q終了時点で78.3%と順調。
⇒しかも、今期の目標値は前期からプラス22.8%に設定。 - 1Qは前期比+110.0%、2Qは前期比+35.4、3Qは前期比+14.8%と過去最高純益を記録した前期を大きく上回っている状況。
- 過去3年間の傾向を見ると、1Qでの経常利益は小さく、4Qでの経常利益が最も大きな割合を占める傾向にあるので、本決算には注目。
キャッシュフローの推移
SCREENホールディングスの『資金繰りに問題はないのか?』過去5年間のキャッシュフローの推移を確認してきましょう。

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- 営業CF、フリーCFともに軒並みプラスで推移しており良好。
- 現金・現金等価物は前期に大きく増加。
- 営業CFMは前期、前々期と15%超と素晴らしい水準。
財務状況の推移
SCREENホールディングスの『財務状況は問題がないのか?』過去10年間の財務状況の推移を確認していきましょう。

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- 総資産、自己資本は着実に大きくなっており、有利子負債は2013年3月期から着実に減少。
- 自己資本比率も右肩上がりで推移しており、財務状況は良好。
- 資産の内訳は流動資産の方が固定資産よりも大きく、その中でも「現金預金」の割合が最も大きく安心感がある。
生産性と経営効率の推移
SCREENホールディングスの『生産性と経営効率はどうなのか?』1人当たり純利益とROE/ROAの推移を確認していきましょう。

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- 従業員数は2019年3月期をピークにそこから減少傾向。
- 従業員の生産性をあらわす1人当たりの純利益は、右肩上がりで伸びており、前期765万円と中央値を大きく上回る。
- 経営効率をあらわすROE/ROAはコロナ禍で一時落ち込むも、前期に大きく伸長し、ROEは19.94%と素晴らしい水準。
配当金と自己株式取得の推移
SCREENホールディングスの『株主還元は魅力的なのか?』過去10年間の配当金と自己株式取得の推移を確認していきましょう。

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- SCREENホールディングスは、2021年3月期から2期連続増配中。過去10年間で減配は2回。
⇒ただ、配当性向は常に低く右肩上がりで上昇中も30%以下で推移と、配当余力は十分。 - 増配率に関しては、過去5年間で236.8%増と3倍超にまで増配。
- 自己株式の取得に関しては、過去10年間中3期で実施。
⇒総還元性向は過去10年間で27.2% と、まだまだ余力あり。 - 総還元利回りは、前期は2.18%と高還元とはいえない水準。
⇒過去10年間での総還元利回りの平均値は1.16%。
配当方針に関して
将来の事業環境の変化に対応できる財務体質の健全性維持や成長投資に必要な内部留保の充実を勘案した上で、株主への利益還元として連結総還元性向30%以上とすることを基本方針とする。
株主優待
SCREENホールディングスは株主優待はありません。
現在の株価は割安なのか?
SCREENホールディングスの『現在の株価は割安なのか?それとも割高なのか?』把握をするために下記の5項目を確認していきます。
現在の株価水準について
- 予想PERの状況
- 実績PBRの状況
- 配当利回りの推移(過去5年間)
- 目標株価 / アナリストの評価
- テクニカル指標の状況
予想PER/実績PBR/予想配当利回り
SCREENホールディングスの『現在の株価水準は割安なのか?』予想PER/実績PBR/予想配当利回りの推移がこちらです。

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- 過去5年間の予想配当利回りの推移を見ると、最大値は4.24%、平均値は1.90%、最小値は0.58%。
⇒現在の配当利回りは3.14%で、コロナショック以降の大幅増配で配当利回りは上昇。 - 予想PERに関しては現在9.7倍で、過去2年間レンジ、過去5年間レンジで見ると、ともに中央よりもかなり低い水準。
- 実績PBRに関しては現在1.71倍で、過去2年間レンジ、過去5年間レンジで見ると、ともに中央よりもやや低い水準。
目標株価 / テクニカル指標
SCREENホールディングスの目標株価 / テクニカル指標の状況がこちらです。

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- アナリストはSCREENホールディングスに対して『買い』の評価をしており、目標株価は『現在の株価から+6.20%の11,020円』。
- 週足のテクニカル指標では、オシレーターは現在『中立』、移動平均線は現在『強い買い』で、総合的には『買い』といった状況。
個人的見解
SCREENホールディングスについてあらゆる角度から企業分析をした結果、超簡単にまとめると下記のようになります。
個人的見解
- 業績はコロナ禍で減収減益も、前期は復調し前期純利益は過去最高を記録。
- キャッシュフローは営業CF、フリーCFともに軒並みプラスで推移しており良好。
⇒営業CFMは前期、前々期と15%超と素晴らしい水準。 - 財務状況は総資産、自己資本ともに拡大傾向で、自己資本比率も右肩上がり。
- 生産性は1人当たり純利益765万円と中央値を大きく上回った水準。
- 株主還元は2021年3月期から2期連続増配中。
⇒過去5年間での増配率は236.8%増と3倍超にまで増配。 - 割安性は過去5年間で見ると、配当利回りも高く比較的割安な水準。
これらを踏まえて、ボクの個人的見解はSCREENホールディングスは業績好調な銘柄の一つで、前期に大幅増配をしたことに加えて、株価が下落をしてきたことで、予想配当利回りは過去5年間の中では比較的魅力的な水準という見解です。
株価は下落トレンドも節目の8000円で反発をし、再度上昇中。好調な業績がどこまで続くのか注目。

注意事項
あくまでも、ボクの現段階での個人的見解であり、経済環境の変化により見解も変わります。投資を検討の方はご自身でしっかりと企業分析をした上で、必ずご自身の判断で投資をするようお願いいたします。