この記事はこんな方におすすめ!
- 持っていたら危険な高配当株を教えて欲しい…。
- 円高が進んだら業績悪化が予想される銘柄を知りたい…。
- 今持っている株、今後買う予定の株は大丈夫なのだろうか…?

今回は、想定為替レート145円以上の危険な高配当株を厳選2銘柄PICKUPし、業績や財務内容、配当金の推移等、注目すべきポイントをまとめました!
この記事を読むことで、みなさんの高配当株ポートフォリオ作成の参考になるかと思います。
この記事の内容は…
記事前半ではそもそも想定為替レート145円以上に設定していたら何がいけないのかについて、後半では想定為替レート145円以上の危険な高配当株を厳選2銘柄紹介するので、ぜひ高配当株ポートフォリオ作成の参考にしてください!また、記事の最後には今回紹介しきれない想定為替レート140円以上に設定している銘柄リストをExcelファイルにて無料でプレゼントしますので、是非最後までお付き合いください。
※すぐに『想定為替レート145円以上の危険な高配当株を知りたい!』という方は、【まとめ:円高がこれ以上すすむと危険な銘柄リスト】からご覧ください!
動画で見たい方はこちら
想定為替レートについて
はじめに、『想定為替レートってなんなの…?』といった点について解説をしていきます。
想定為替レートとは、輸出入を行う企業が業績の見通しや事業計画を決める際、事前に決めておく為替レートを指します。通常は年初に足元の実勢為替相場や年間の為替相場を予測した上で、各社が独自にその事業年度のドル/円や、ユーロ/円などの想定為替レートを設定します。

みなさんご存知の通り、2022年のドル円相場は誰にも予想できないような、乱高下をした1年間となりました。
この2022年のドル円相場のように、為替相場が予想外に大きく変動した場合は、事業年度中でも想定為替レートを修正することが可能です。
想定為替レートを大きく外すとどうなるのか?
決算資料から想定為替レートを見ると、各企業の為替に対する見通しや、為替相場の変動が業績にどの程度影響を及ぼすかが予測できます。
例えば、自動車産業や半導体メーカーなどの輸出企業の場合、期間中に想定為替レートよりも円安が進めば為替差益が発生し、その分収益が押し上げられます。逆に円高が進めば為替差損が発生し、収益が押し下げられます。
想定為替レートを150円で設定していたのに、130円まで円高が進んでしまった場合、それだけで約13%の為替差損が発生することになります。
しかも、予想対象期が通期(1年間)となってくると、かなり業績が大きく変動してきます。
特に、海外売上高比率の高い企業であればあるほど、この想定為替レートのもたらす影響は大きくなります。
参考円高と円安はどっちがいい?株式投資への影響と関係について
想定為替レート145円以上の危険な高配当株を2銘柄PICKUP
それでは、今回のメインテーマである想定為替レート145円以上の危険な高配当株を2銘柄紹介していきます。
今回紹介する2銘柄がこちら
- 世界2位の半導体シリコンウェーハの専業メーカー
- 日本最大の総合化学会社
前提条件として…
こちらの記事は『マネックス証券の銘柄スカウター』とチャート分析ツールの『TradingView』を活用して、【2023年1月12日時点】での情報をもとに作成をした記事になっておりますので、事前にご理解ください。
【1銘柄目】世界2位の半導体シリコンウェーハの専業メーカー
想定為替レート145円以上の危険な高配当株、1銘柄目は、【3436】SUMCOになります。
企業概要
SUMCOのことをよく知らない…という方のために、『SUMCOがどんな企業なのか?』について概要を解説していきます。
【3436】SUMCOの公式HP
企業概要
SUMCOは半導体シリコンウェーハ製造大手。信越化学工業と双璧を成す世界トップクラス。もともとは住友金属工業と三菱マテリアルの半導体用シリコンウェーハ事業の統合で発足。2006年には建機大手コマツ系で同業のコマツ電子金属を買収。原料の多結晶シリコンや製造装置を各母体企業から調達する体制に特徴。太陽電池用ウェーハは業況の急悪化で2012年に撤退。2014年から需給逼迫しウェーハ価格底打ち、2019年には月産11万枚の増産に踏み切った。2015年の増資実施で優先株を消却。
SUMCOの業績や配当金の推移、割安性について詳しく知りたいという方は下記をご覧ください。
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SUMCOの『株価が上がらない理由』とは?|業績や配当金から徹底分析!
個人的見解
SUMCOについてあらゆる角度から企業分析をした結果、超簡単にまとめると下記のようになります。
個人的見解
- 業績は堅調に推移しており、今期は業績絶好調で大幅に増収増益の予想。
- キャッシュフローは営業CF、フリーCFともに毎期プラスで推移しており良好。
⇒営業CFMは前期30%超と素晴らしい水準。 - 財務状況は自己資本比率が緩やかに伸長しており、堅調に推移。
- 生産性は1人当たり純利益は中央値を上回った水準。
- 株主還元は過去10年間で4度の減配と安定感を欠く。
- 割安性は過去5年間で見ると、比較的割安な水準。
これらを踏まえて、ボクの個人的見解はSUMCOは業績好調な高配当株の一つではあるものの、来期の業績は不透明かつ、減配のリスクも大きく様子見という見解です。
2022年12月期第4Qの想定為替レート1米ドル=145円を前提とした業績予想を出しており、本決算に注目したいところ。

注意事項
あくまでも、ボクの現段階での個人的見解であり、経済環境の変化により見解も変わります。投資を検討の方はご自身でしっかりと企業分析をした上で、必ずご自身の判断で投資をするようお願いいたします。
【2銘柄目】日本最大の総合化学会社
想定為替レート145円以上の危険な高配当株、2銘柄目は、【4188】三菱ケミカルグループになります。
企業概要
三菱ケミカルのことをよく知らない…という方のために、『三菱ケミカルがどんな企業なのか?』について概要を解説していきます。
【4188】三菱ケミカルグループの公式HP
企業概要
三菱ケミカルグループは三菱グループを代表する総合化学持株会社。傘下には国内首位の三菱ケミカルを筆頭に、田辺三菱製薬などを擁す。2005年に三菱化学と三菱ウェルファーマが共同持株会社方式で統合して発足し、以後は旧・田辺製薬や三菱レイヨンなどを順次加えてきた。石油化学分野では、低採算品からは思い切って撤退し、世界市場で競争できるような戦略製品への絞り込みを実施。2014年に産業ガス大手の大陽日酸(現日本酸素HD)をTOBで子会社化。生分解性プラスチック技術で先行。
三菱ケミカルグループの業績や配当金の推移、割安性について詳しく知りたいという方は下記をご覧ください。
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【今後の見通し】三菱ケミカルグループの買い時について|配当金や株主優待は?業績や株価から徹底分析!
個人的見解
三菱ケミカルについてあらゆる角度から企業分析をした結果、超簡単にまとめると下記のようになります。
個人的見解
- 業績は堅調に推移しており、前期は売上高のみ過去最高を記録。
- キャッシュフローは営業CF、フリーCFともに軒並みプラスで推移しており良好。
- 財務状況は自己資本比率は常に25%前後で推移と注意が必要。
- 生産性は1人当たり純利益は中央値をやや上回った水準。
- 株主還元はコロナ禍で2期連続で減配も、前期は30円まで復配。
⇒過去10年間での総還元性向は42.1%と余力はあり。 - 割安性は過去5年間で見ると、比較的割安な水準。
これらを踏まえて、ボクの個人的見解は三菱ケミカルは割安な高配当株の一つではあるものの、減配のリスクもあり様子見という見解です。
三菱ケミカルは下期の想定為替レートを145円に設定をした上で、前回の決算では業績の下方修正を発表。

注意事項
あくまでも、ボクの現段階での個人的見解であり、経済環境の変化により見解も変わります。投資を検討の方はご自身でしっかりと企業分析をした上で、必ずご自身の判断で投資をするようお願いいたします。
まとめ:円高がこれ以上すすむと危険な銘柄リスト
今回は、想定為替レート145円以上の危険な高配当を2銘柄PICKUPしてみました。
今回紹介をした2銘柄がこちら
- 世界2位の半導体シリコンウェーハの専業メーカー
⇒【3436】SUMCO - 日本最大の総合化学会社
⇒【4188】三菱ケミカルグループ
実は、この2銘柄以外にも紹介をしようと思っていた銘柄が3銘柄あります。
その3銘柄がこちらです。
本当は紹介をしたかった3銘柄がこちら
- 【4902】コニカミノルタ
- 【6302】住友重機械工業
- 【8053】住友商事
資料作りに力を入れ過ぎて、全然今回の動画に間に合いませんでした…。笑
この3銘柄の業績や配当金の推移が気になるという方は、ボクが今回の資料作成に用いたマネックス証券の銘柄スカウターが非常に優秀な分析ツールですので、是非口座開設をして利用してみて下さい。
もちらん無料で利用ができます。
また、想定為替レート140円以上に設定をしている銘柄リストをExcelファイルにまとめましたので、気になる方はこちらからダウンロードしてみて下さい。