3076｜あいホールディングスの株価急落の理由とは？

この記事では、

1. 業績は成長しているのか？
2. 収益源はなんなのか？
3. 株主還元は充実しているのか？

といった3つの投資判断基準を中心に、皆さんが気になるであろう項目について解説をしていきます。

企業の概要について

チャート推移

こちらは、あいホールディングスの週足5年チャートです。

あいホールディングスの株価は、20年3月に1024円まで下げるも、その後はすぐに上昇。21年の年末から株価は下落するも、その後は2000円から2500円のレンジで推移をしています。ただ、24年8月に直近高値2693円をつけた後に大きく下げてきており、2000円前後で下げ止まることが出来るのか注目です。

セグメント別業績

こちらは、セグメント別業績に関する資料です。

• 主要事業の営業利益の割合について見てみると、セキュリティ機器の割合が最も大きく、全体の83%となっています。また、あいホールディングスのもう一つの収益源「情報機器セグメント」に関しては、「業務用では船荷の遅延が発生、個人向けがホビー市場の冷え込みと一部部品不良対応で苦戦」し、1Q時点ではありますが、前年比で大きく落ち込んでいます。

業績の推移

こちらは、売上高・営業利益に関する資料です。

• 売上高に関しては、過去最高を記録した2018年6月期以降はやや低迷も、今期は大幅増収し、7期ぶりに過去最高を更新する計画。
• 営業利益に関しては、意外にも横ばいでの推移となっており、前期は過去最高益を僅かに更新しました。

四半期純利益の推移

こちらは、四半期純利益に関する資料です。

• 今期の進捗率は1Q終了時点で57.6%
• 営業利益など本業に関しては前期比で若干落ち込むも、岩崎通信機を完全子会社化したことによって発生した「負ののれん発生益」が生じたことで、特別利益が上乗せされ、1Q時点では前期比で大幅増益。ただ、本業とは別で計上された利益ですので、2Q以降での業績に注目をしていきたいところです。

配当金の推移

こちらは、配当金・配当性向に関する資料です。

• 配当金に関しては、過去10年間で減配は一度もなく、2022年6月期から3期連続増配中。
• 配当性向に関しては、かなり安定して推移しており、前期は27.2%と低く、配当余力はまだまだあります。

自社株買いの推移

こちらは、自社株買い総額、配当総額、総還元性向に関する資料です。

• 自社株買いに関しては、過去10年間で一度も実施なし。
• 総還元性向は、緩やかに上昇をしてきてはいるものの、10年平均で33.0%と余力は十分にあります。

総還元利回りの推移

こちらは、実績配当利回り、総還元利回りに関する資料です。

• 総還元利回りに関しては、右肩上がりで伸びてきており、前期の24年6月期には3.17%まで上昇。
• また、過去10年間での総還元利回りの平均値は1.90%、現在の予想配当利回りは4.44%で、過去10年平均を大きく上回ってきています。

読者の方からよくあるQ&A

Q. あいホールディングスの株価急落の理由とは？

2024年8月に直近高値2693円まで上昇したあいホールディングスの株価ですが、現在はそこから25％近く株価を下げてきています。

これらの要因は主に下記の3つの要因が考えられます。

これらの影響により株価は下落してきおり、特に直近の決算を受けてからの株価下落が著しいです。