9432|日本電信電話

YUSUKE

こんにちは、YUSUKEです!
今回は、日本電信電話について解説をしていきます!

この記事では、

  1. 業績は成長しているのか?
  2. 収益源はなんなのか?
  3. 株主還元は充実しているのか?

といった3つの投資判断基準を中心に、皆さんが気になるであろう項目について解説をしていきます。

この記事は、元メガバンク出身の現役FPが、これまでに積んだ経験をもとに執筆しています。

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目次

企業の概要について

日本電信電話(9432)

国内最大手の通信事業グループ。時価総額は約13.1兆円の大型株。
国内外920社、従業員数33万人以上のNTTグループを統括する持株会社。携帯電話事業を中心とした総合ICT事業、光回線を提供する地域通信事業に加えて、グローバル・ソリューション事業、その他(不動産・エネルギー)の4事業を展開。

チャート推移

こちらは、日本電信電話の週足5年チャートです。

日本電信電話の株価は、コロナショック時に一時85.1円まで下げるも、その後は綺麗な上昇トレンドを形成。24年の1月頃には直近高値192.9円をつけ、約3年間で株価は2倍超にまで伸びました。

ですが、2023年度の本決算が市場の期待に応えられなかったこともあり、そこから株価は急落。依然として、株価は150円前後での推移が続いています。

セグメント別業績

こちらは、セグメント別業績に関する資料です。

  • 2023年度の営業収益に関しては、前年比+2,384億円の13兆3,746億円で増収。内訳としては、総合ICT事業(つまり携帯電話・国内電気通信事業)が全体の45.9%と半分近くを占めており、その次がグローバル・ソリューション事業の32.6%となっています。
  • つづいて、営業利益を見ていくと、前年比+939億円の1兆9,229億円で増益を達成。内訳に関しては総合ICT事業が6割近くとなっており、携帯電話事業がNTTの最大の稼ぎ頭ということが見て取れます。

こちらは、2024年度のセグメント別業績予想に関する資料です。

  • 注目すべきは、営業利益が前年比▲1,129億円の1兆8,100億円で減益予想となっている点です。この原因としては、地域通信事業が前期から33.7%もの減益予想となっており、他事業の増益分を大きく上回る減益予想となっているからです。

業績の推移

こちらは、売上高・営業利益に関する資料です。

  • 売上高に関しては、緩やかではあるものの右肩上がりで伸び続けており、2018年3月期から7期連続で増収と過去最高を更新し続けています。
  • 営業利益に関しても、同様に伸び続けており、3期連続で過去最高益を更新しています。
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ここから大きな成長は考えづらいものの、生活には欠かせない通信インフラ企業ですので、今後も安定的な業績は期待できるかと思います。

四半期純利益の推移

こちらは、四半期純利益に関する資料です。

  • 今期の進捗率は1Q終了時点で24.9%
  • 今期は減益の計画も、1Qでは前期比でマイナス27%、過去2年間1Qでの利益が最も大きい中、出遅れ感は否めず、この決算が投資家から嫌気されており、株価は低調な推移を続けています。

配当金の推移

こちらは、配当金・配当性向に関する資料です。

  • 配当金に関しては、右肩上がりで増え続けており、2012年3月期から13期連続増配中。
  • 配当性向に関しては、ほとんど変わらずに横ばいで推移しており、前期は33.7%と低く、配当余力はまだまだあります。
配当方針に関して

継続的な増配および機動的な自己株式取得の実施を基本的な考え方としています。

自社株買いの推移

こちらは、自社株買い総額、配当総額、総還元性向に関する資料です。

  • 自社株買いに関しては、過去10年間中9期で実施と積極的。
  • 総還元性向は、19年3月期に100%を超えたものの、それ以外の年は100%以下で推移。10年平均では66.7%と余力はまだあります。

総還元利回りの推移

こちらは、実績配当利回り、総還元利回りに関する資料です。

  • 総還元利回りに関しては、自社株買いを積極的に実施していることもあり、全体的に高還元。
  • また、過去10年間での総還元利回りの平均値は5.48%、現在の予想配当利回りは3.57%で、配当利回りの10年平均2.93%を大きく上回ってきています。
総評

日本電信電話の株主還元は配当だけではなく、自社株買いにも積極的で、株主優待では「dポイント」も貰うことが出来ます。業績には少し陰りがあるものの、13期ものあいだ連続で増配をしており、利回りが上昇してきている現在は魅力的な優良高配当株のひとつかと思います。

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