この記事は、日本電信電話(9432)の株に投資を検討している方に向けた記事となっております。
❶ 業績は成長しているのか?
❷ 収益源はなんなのか?
❸ 株主還元は充実しているのか?

これらの投資判断基準について分析したうえで、最終的には個人的な見解を述べていきます。
こちらの記事は、ボクの現段階での個人的見解であり、経済環境の変化により見解も変わります。投資を検討の方は企業分析をした上で、必ずご自身の判断で投資をするようお願いいたします。
🏢 日本電信電話(9432)
現在値:146.5円 時価総額:13兆2,656億円
自己資本比率 | 33.3 % | PER(予) | 11.2 倍 |
ROE(実) | 13.90 % | PBR(実) | 1.20 倍 |
ROA(実) | 4.66 % | 配当利回り(予) | 3.55 % |
更新日:2025年3月6日
日本電信電話は国内最大手の通信事業グループ。国内外920社、従業員数33万人以上のNTTグループを統括する持株会社。携帯電話事業を中心とした総合ICT事業、光回線を提供する地域通信事業に加えて、グローバル・ソリューション事業、その他事業(不動産・エネルギー)の4事業を展開。
チャート推移


日本電信電話の株価は、コロナショック時に一時85円まで下げるも、その後は綺麗な上昇トレンドを形成。24年の1月頃には直近高値192.9円をつけ、約3年間で株価は2倍超にまで伸びました。ですが、2023年度の本決算が市場の期待に応えられなかったこともあり、そこから株価は急落。現在は150円前後での推移が続いており、ここから反転し上昇に転じることが出来るのか注目です。
セグメント別業績
それでは、日本電信電話が「何で稼いでいるのか?」適時開示資料をもとに簡単にまとめてみました。


こちらは、日本電信電話のセグメント別業績に関する資料です。
2024年度3Q終了時点での業績ではありますが、NTTの営業収益・営業利益は総合ICT事業(つまり携帯電話事業)の割合が最も大きいです。ただ、今期ここまで売上高は伸びているにも関わらず、営業利益が前期比で減益と全体的に利益率が落ちている点は気になります。
業績の推移


売上高に関しては緩やかではあるものの、右肩上がりで伸び続けており、7期連続で過去最高を更新し続けています。また、営業利益、当期利益に関しても同様に伸び続けていたものの、今期は前期から14%もの減益の計画。売上は伸びているので、利益率が低下してきていることが分かります。
四半期純利益の推移


今期の目標1兆1000億円に対して、3Q終了時点での進捗率は77.3%とまずまず。ただ、前期比で見ると、1Q、2Q、3Qと全てで前期マイナスと、利益率の低下は顕著です。
1株価値の推移


過去3年間はEPS、BPS、配当と全てでプラス成長と順調に推移。ただ、今期EPSはマイナス14%と大きく落ち込む計画。ただ、配当金に関しては13期連続で増配中かつ今期も増配予想。配当性向は33.8%と低く、配当余力はまだまだあります。
配当方針に関しては、継続的な増配および機動的な自己株式取得の実施を目指す方針です。
株主還元の推移


NTTは配当に加えて自社株買いも積極的に実施しており、過去5年間で4期も実施。大規模な自社株買いを実施した21年3月期には総還元性向が100%近くまで上昇するも、全体的に問題のない還元水準かと思います。
総還元利回りの推移


NTTは自社株買いを積極的に実施していることもあり、総還元性向の10年平均は5.48%とかなりの高水準。現在の予想配当利回りは3.55%まで上昇してきており、10年平均の2.93%を大きく上回ってきています。
個人的見解
日本電信電話(9432)
現在値:146.5円 時価総額:13兆2,656億円
自己資本比率 | 33.3 % | PER(予) | 11.2 倍 |
ROE(実) | 13.90 % | PBR(実) | 1.20 倍 |
ROA(実) | 4.66 % | 配当利回り(予) | 3.55 % |
更新日:2025年3月6日
日本電信電話の株主還元は配当だけではなく、自社株買いにも積極的で、株主優待では「dポイント」も貰うことが出来ます。業績に少し陰りが見えるものの、13期ものあいだ連続で増配をしており、利回りが上昇してきている現在は魅力的な優良高配当株のひとつかと思います。
読者の方からよくあるQ&A



それでは最後に、読者の方からよくある質問についてお答えしていきます!
Q. NTTの株価はなぜ下がったのですか?
2024年の1月に高値192.9円まで上昇したNTTの株価は、現在150円前後での推移となっており、ピーク時からは20%近く下落してきています。
これらの要因は主に下記の3つの要因が考えられます。
- 伸び続けていた株価の一時調整
- 期待ハズレの決算の発表
- 日本政府が保有するNTT株の売却を検討
これらの影響による株価下落は限定的も、実際に日本政府がNTT株を全て売却するとなると、大きな売り圧力(財務大臣の持ち株比率:32.25%)となりますので、この問題については今後も注視していきたいところです。
Q. NTTの株価はなぜ安いのですか?
NTTの『株価が安い(低い)理由』のひとつは、より多くの個人投資家が買えるように、株式をたくさん発行しているからです。
そもそも、会社の価値は時価総額であって株価ではありません。
NTTの時価総額は約14兆6,500億円で発行株式数は約905.5億株(2023年8月9日時点)です。
この会社の価値である時価総額を発行株式数で割った値が株価になります。
14兆6,500億円÷905.5億株=161.7円(株価)
つまり、発行株式数が905.5億株も発行をされているから株価が161円と安いわけであって、仮に10分の1の90.5億株しか発行をされていなければ株価は1617円になるわけです。
NTTの株価が安い(低い)メリット
NTTの株価が安い(低い)ことのメリットとして、私たち投資家にとっては株価が安いことで売買をしやすくなります。
また、企業側としても、株価が高ければ買えなかった層の投資家からも資金を調達することができるので、より多くの資金が集まる可能性が高いです。
ただその反面、株価が安いことで質の良くない投資家も多くなる傾向にもあるので注意が必要です。
Q. 配当金で生活をするためにはどうしたら良いのですか?



高配当株を買って日々の生活を豊かにしていきたい…!
と思っているけど、今はまだ資金が少ない…という方は1株ずつ高配当株を購入していくことを僕はオススメします。
ちなみに、皆さんの生活には欠かすことの出来ない日本No.1の通信会社NTTの株は1株たったの150円ほどですので、誰でも気軽に購入が出来ます👍


昔と違い、今はネット証券最大手のSBI証券でも1株からなんと手数料無料で買い付けが可能です。



ボク自身もSBI証券を活用して1株ずるコツコツと高配当株を購入しています!
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口座が開設されるまでには多少時間がかかりますので、「高配当株を買いたい!」と思った時に買うことが出来るように事前に開設の手続きをしておくことをオススメします👍
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