ブリヂストンの株の業績や配当金の推移ってどうなの?
ブリヂストンの株に興味があるんだけど、今の株価は割安?
本記事の信頼性
この記事は、株式投資歴13年目で元メガバンク出身の現役FPが、これまでに積んだ経験をもとに作成しています。
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ブリヂストンってどんな企業?
ブリヂストンは、世界トップのタイヤメーカーです。時価総額は約4.3兆円の大型株。世界150以上の生産・開発拠点により、事業をグローバルに展開。(海外売上は約80%以上)原材料の開発・生産拠点から販売網の川上から川下まで垂直統合を確立しています。
ブリヂストンは何で稼いでいるのか?
それでは、ブリヂストンが『何で稼いでいるのか?』適時開示資料をもとに簡単にまとめてみました。
こちらは、2022年12月期のタイヤ販売本数の資料です。
22年12月期の営業収益に関しては、ORR(建設車両)用のタイヤ販売本数の伸びが最も大きく、対前年で107%と好調に推移しています。ただ、それ以外のPSR/LTR、TBR用の販売本数は横ばいでの推移となっています。
また、こちらの資料を見ると、「中国・アジア・大洋州」地域での販売本数が伸び悩んでいることも見て取れます。
こちらは、セグメント別業績の資料です。
2022年度の売上は全セグメントで前年比プラス。ただ、営業利益となると、「中国・アジア・大洋州」で前期比マイナスとなっています。
売上高が最も大きいのは、米州セグメントとなっており、割合は44.9%と半分近くを占めています。
過去のチャート推移
つぎに、ブリヂストンの株価が『どのような値動きをしているのか』確認をしていきましょう。
月足10年チャートの推移
こちらは、月足10年チャートです。
この10年間、3000円~5000円のレンジで推移。コロナショック以降、株価は上昇トレンドとなっており、現在はレンジ上限をブレイクし、23年9月には上場来高値の6134円をつけています。
みなさん気になるブリヂストンの株の買い時については後ほど解説をしていきます。
ブリヂストンの株価が下落する3つの理由
上記のチャートを見て頂くと分かる通り、ブリヂストンの株価は現在上場来高値を更新していっています。
ですが、それ以前の2017年の年末から2020年の前半までの約2年半で株価は50%程の下落を見せています。
- 業績の悪化(1951年以来69年ぶりの赤字)
- 生産拠点の肥大化
- 天然ゴム価格の高騰
これらの要因が挙げられています。
ですが、ブリヂストンは生産拠点の見直し(4割削減を発表)に取り組んでおり、人員削減も辞さない考えとのこと。
ただ、為替レートや資源価格の変動といったリスクとは常に隣りあわせの事業形態で、株価が大きく上昇をしている時こそ、これらのリスクには最新の注意を払う必要があります。
ブリヂストンの業績は成長しているのか?
ブリヂストンの『業績は成長しているのか?』把握をするために下記の2項目を確認していきます。
売上高の推移
- 売上高に関しては、コロナ禍で一時落ち込むも、前期の2022年12月期に大きく増収し、過去最高を更新。
- 営業利益に関しては、15年12月期に過去最高を記録してから更新は出来ていないものの、今期は大幅増益の予想で、過去最高益を更新できるか注目です。
利益率の推移
- 営業利益率に関しては、コロナ禍で一時落ち込んだものの、基本的には10%以上で推移しており、前期も11.7%とまずまず。
- 当期利益率に関しては、21年12月期に大きく伸び、12.1%を記録も、前期は一転、大きく下落し平均的な水準に落ち着いています。
ここで、同業種のライバル企業「横浜ゴム」の利益率と比較してみましょう。
- 営業利益率:11.74%
- 当期利益率:7.31%
- 営業利益率:8.0%
- 当期利益率:5.34%
営業利益率、当期利益率ともに、横浜ゴムを大きく上回っており、魅力的な利益率ということが分かります。
ブリヂストンの株主還元は魅力的なのか?
ブリヂストンの『株主還元は魅力的なのか?』把握をするために下記の3項目を確認していきます。
配当金の推移
- 配当金に関しては、右肩上がりで着実に増配をしてきており、減配はコロナ禍の一度だけ。
- EPSに関しても同様に、増減はあるものの、緩やかに伸びてきています。
- 配当性向は緩やかに上昇をしてきてはいるものの、前期の22年12月期は39.9%とまだまだ配当余力はあります。
配当につきましては、当該期の業績、財政状態に加え、中期的な利益見通し、投資計画、キャッシュ・フロー等を総合的に勘案して、連結配当性向40%を目安に、持続的な企業価値向上を通じて、安定的且つ継続的な配当額の向上に努める方針です。
予想配当利回りの推移
予想配当利回りの推移を過去5年間レンジで確認すると、
- 最大値:5.37%
- 平均値:3.56%
- 最小値:2.38%
現在の予想配当利回りは3.33%で、平均値近辺での推移となっており、ブリヂストンにしては平均的な利回り水準です。
自社株買いの推移
- 自社株買いに関しては、過去10年間中3期で実施。
- 総還元性向は、大規模な自社株買いを実施した16年12月期、18年12月期に100%前後まで上昇も、それ以外の年は全く問題のない水準です。
総還元利回り
- 総還元利回りに関しては、右肩上がりで伸びてきており、2000億円の自社株買いを実施した18年12月期には10%近い総還元利回りとなっています。
- また、過去10年間での総還元利回りの平均値は4.36%と、魅力的な利回り水準かと思います。
株主優待
ブリヂストンには株主優待はありません。
ブリヂストンの現在の株価は割安なのか?
ブリヂストンの『現在の株価は割安なのか?それとも割高なのか?』把握をするために下記の3項目を確認していきます。
予想PERの推移
まずは、予想PERの推移を過去5年間レンジで確認してみると、
- 最大値:15.4倍
- 平均値:11.7倍
- 最小値:9.1倍
現在の予想PERは12.3倍で、平均値近辺での推移となっており、ブリヂストンにしては平均的な水準です。
実績PBRの推移
つづいて、実績PBRの推移を過去5年間レンジで確認してみると、
- 最大値:1.52倍
- 平均値:1.27倍
- 最小値:0.92倍
現在の実績PBRは1.21倍で、平均値近辺での推移となっており、ブリヂストンにしては平均的な水準です。
理論株価
それでは最後に、今の株価が『理論的に割安なのかどうか』を確認しておきましょう。
ブリヂストンの現在の株価(6,002円)に対して、
- PER基準(会社予想):5,795円
- PER基準(アナリスト予想):5,803円
- PBR基準:5,910円
上記のような理論株価になっています。
こちらを見る限り、ブリヂストンの現在の株価は全ての理論株価を上回っており、比較的割高感のある株価水準と見てとれます。
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ブリヂストンの株に対するよくあるQ&A
それでは、ブリヂストンの株に対する『よくある質問』にお答えしていきます。
こちらの記事は、ボクの現段階での個人的見解であり、経済環境の変化により見解も変わります。投資を検討の方は企業分析をした上で、必ずご自身の判断で投資をするようお願いいたします。
Q1 . 将来性のある企業ですか?
ブリヂストンは将来性のある企業だと思いますか?
結論:個人的には「将来性のある」企業だと考えています。
- 業績は右肩上がりで伸びており、堅調に推移
- 利益率も同業種と比較をしても高水準
- 減配は過去10年間でコロナ禍の一度だけ
これらを踏まえて、ボクの個人的見解は…、
ブリヂストンの株は、高配当株ポートフォリオから外すことの出来ないエース級の銘柄です。
Q2 . 「今」って買い時ですか?
ブリヂストンの株は「今」買い時だと思いますか?
結論:個人的には「今」は積極的に買いたいとは思いません。
ちなみに、
ボクは予想配当利回り4.0%をひとつの目安にしています!
※あくまでも個人の見解です。
ブリヂストンの予想配当利回りが4.0%まで上がるためには、株価は5,000円まで下げる必要があります。
ブリヂストンの株価は現在、直近高値の6,134円近辺での推移となっており、購入するには比較的リスクの高い価格帯だとボクは考えています。
もちろん、将来的に株価がどう動くのかについては誰にも分かりませんので、ご自身でも様々な角度から分析をしてみて下さい。
Q3 . 高配当株はどうやって買うんですか?
高配当株のお得な買い方の手順はこちらです。
- 手数料の安い証券会社に口座を開設する
- 開設した口座に入金する
- 銘柄を検索し、買付注文を入れる
- 購入完了
証券会社に口座を開設すると言っても、たくさんあり過ぎてどこが良いのか分からない…。
といった質問をよく頂きます。
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