こんにちは、YUSUKEです!
今回は、日本M&AセンターHDについて解説をしていきます!
この記事では、
- 業績は成長しているのか?
- 収益源はなんなのか?
- 株主還元は充実しているのか?
といった3つの投資判断基準を中心に、皆さんが気になるであろう項目について解説をしていきます。
この記事は、元メガバンク出身の現役FPが、これまでに積んだ経験をもとに執筆しています。
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企業の概要について
独立系のM&Aコンサルティング会社。時価総額は約2100億円の中型株。
中堅・中小企業に特化した友好的M&A仲介業務の大手で、自社ネットワークと地域M&Aセンター・会計事務所・地銀・信金・証券会社との業務提携により全国にサービスを展開。事業承継M&Aを中心にM&A専門コンサルタント600名体制で運営。
チャート推移
こちらは、日本M&AセンターHDの週足5年チャートです。
日本M&Aセンターの株価は、コロナ禍の20年12月頃に上場来高値3785円まで上昇するも、「不適切会計」などの不祥事もあり、株価は暴落。市場から大きな期待を受けていたこともあり、株価はピーク時から6分の1にまで下落してきています。もともとは高配当銘柄ではありませんでしたが、株価を大きく下げた事で、利回りは4%を超えてきています。現在は徐々に下げ止まりを見せてきており、ここから反転上昇していくことが出来るのか注目していきたいところです。
セグメント別業績
こちらは、2024年3月期の決算に関する資料です。
- 前期24年3月期は成約件数の増加と単価維持により増収を達成、また、販管費のコントロールにより増益を達成することが出来ました。
業績の推移
こちらは、売上高・営業利益に関する資料です。
- 売上高に関しては、右肩上がりで伸び続けており、2011年3月期から驚異の14期連続での増収。
- 営業利益に関しては22年3月期に過去最高益を記録してからは、不祥事などの影響もあり、ここ数年は横ばいでの推移。ですが、今期は過去最高益を3年ぶりに更新する計画となっており、再度成長局面に入っていくことが出来るのか、注目をしていきたい所です。
四半期純利益の推移
こちらは、四半期純利益に関する資料です。
- 今期の進捗率は2Q終了時点で34.0%
- 23年3月期は前期比で減益となってしまったものの、24年3月期の下期から復調。今期の1Qは前期比で減益となるも、2Qは前期比で増益、今期は過去最高益の計画となっていますので、下期でどこまで業績を伸ばすことが出来るのか注目です。
こちらは、25年3月期の適時開示資料になります。
- 日本M&Aセンターは、こちらにも書いてあるとおり、「小規模案件のグループ会社への紹介シフト」と「ミッドキャップ案件の全社横断的な受託施策・体制」により、成約単価の高い案件の割合が上昇してきています。
- また、先行指標はより良好に推移しており、新規売り受託件数、新規買い受託件数ともに過去最高を記録。新規の商談開始案件数も過去最高で、下期の業績、そして来期も期待できるのではなか?と感じさせてくれる最新の決算です。
配当金の推移
こちらは、配当金・配当性向に関する資料です。
- 配当金に関しては、右肩上がりで増え続けており、前期で連続増配はストップも、過去10年間で減配は一度もありません。
- 配当性向に関しては、業績が伸び悩んだ前期・前々期と70%前後まで上昇するも、再度業績が伸びてくれば全く問題のない水準かと思います。
現在、国内企業の平均水準を上回る配当性向60%に設定し、積極的な株主還元に努めていく方針。
自社株買いの推移
こちらは、自社株買い総額、配当総額、総還元性向に関する資料です。
- 自社株買いに関しては、過去10年間中3期で実施。
- 総還元性向は、自社株買いを実施したタイミングで100%を超えるも、10年平均では72.5%と余力はまだあります。
総還元利回りの推移
こちらは、実績配当利回り、総還元利回りに関する資料です。
- 総還元利回りに関しては、株価を大きく下げた23年3月期以降は4%超と高還元。
- また、過去10年間での総還元利回りの平均値は1.35%、現在の予想配当利回りは4.62%で、配当利回りの10年平均0.93%を大きく上回ってきています。
日本M&Aセンターは14期もの間、連続で増収を達成している好業績企業であるも、以前の不祥事が響き、株価は低迷中。ここ数年は利回り4%前後での推移が続いており、かなり魅力的な水準かと思います。しかも、営業利益率は依然として30%超をキープと、かなりの高利益率企業です。
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