トヨタ自動車の株の業績や配当金の推移ってどうなの?
トヨタ自動車の株に興味があるんだけど、今の株価は割安?
この記事は、元メガバンク出身の現役FPが、これまでに積んだ経験をもとに執筆しています。
多くの方の疑問への回答
- トヨタ自動車の株は買うべきだと思いますか?
-
結論、ボクはトヨタ自動車の株はタイミングを見て買っていきたいと考えています。
その理由や詳細についてはこの記事で順を追って解説をしていきます!
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トヨタ自動車ってどんな企業?
トヨタ自動車は、販売規模3年連続で世界No.1の自動車メーカーです。時価総額は約43兆円の大型株。現地生産を基盤にセダン・SUV・ワゴン・商用車・トラック等の製造・販売を営む。ハイブリッド技術No1の実績を誇り、次世代燃料電池自動車・AI高度自動運転支援システム・コネクティッド・非接触充電システムを推進しています。
トヨタ自動車は何で稼いでいるのか?
それでは、トヨタ自動車が『何で稼いでいるのか?』適時開示資料をもとに簡単にまとめてみました。
こちらは、2023年3月期の連結販売台数の資料です。
23年3月期は日本をはじめとした全地域で販売台数が伸びており、全体では前期比107.2%の販売台数と好調。
北米での販売台数が最も多く全体の27.3%、その次が日本の23.5%です。
電動車の割合は前期から1%以上伸びており、トヨタ・レクサスの販売台数の3割近くまで伸びてきています。
ボク自身「そもそも電動車ってどういう意味?」と思ったので調べてみました。
電動車とは、主にハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、電気自動車(BEV)、燃料電池車(FCEV)の4つを指し、エンジンのみではなく、電化することでCO2の排出を低減することを実現し、販売されている主なクルマの種類のことです。
これらの割合が販売台数の約3割となっており、電気自動車に至っては0.4%の割合しかありません。
こちらは、24年3月期の生産・販売見通しの資料です。
生産・販売ともに今期は大きく伸びる計画となっており、決算はかなり期待ができそうです。
過去のチャート推移
つぎに、トヨタ自動車の株価が『どのような値動きをしているのか』確認をしていきましょう。
月足10年チャートの推移
こちらは、月足10年チャートです。
コロナショック以降、株価は右肩上がりで伸びており、2016年6月頃の安値983.4円から2023年9月頃には上場来高値の2911.5円と7年程で株価は約3倍に。
現在は一時調整中も、依然として高値圏で株価は推移しています。
みなさん気になるトヨタ自動車の株の買い時については後ほど解説をしていきます。
トヨタ自動車の業績は成長しているのか?
トヨタ自動車の『業績は成長しているのか?』把握をするために下記の2項目を確認していきます。
売上高の推移
- 売上高に関しては、前期、前々期と大きく伸びており、2年連続で過去最高を更新。
- 営業利益に関しては、2022年3月期には3兆円に迫るも、前期は一転減益となっています。
- ただ、今期は増収・増益の予想となっており、過去最高を大きく更新する計画です。
利益率の推移
- 営業利益率に関しては、7%~10%の間で推移しており、15年3月期には10%超を記録。
- 当期利益率に関しては、この10年間常に6%以上で推移しており、かなり安定した利益率となっています。
ここで、同業種のライバル企業「日産自動車」の利益率と比較してみましょう。
- 営業利益率:7.33%
- 当期利益率:6.60%
- 営業利益率:3.56%
- 当期利益率:2.09%
営業利益率、当期利益率ともに、ライバルの日産自動車を大きく上回っており、魅力的な利益率であるということが分かります。
トヨタ自動車の株主還元は魅力的なのか?
トヨタ自動車の『株主還元は魅力的なのか?』把握をするために下記の3項目を確認していきます。
配当金の推移
- 配当金に関しては、右肩上がりで増え続けており、2021年3月期から3期連続増配中。
- 配当性向に関しては、安定して推移しており、この10年間は30%前後で推移しています。
配当金については、安定的・継続的に増配を行うよう努めていく方針。
実績配当利回りの推移
実績配当利回りの推移を過去5年間レンジで確認すると、
- 最大値:3.70%
- 平均値:2.77%
- 最小値:1.98%
現在の実績配当利回りは2.32%で、平均値を下回っており、トヨタ自動車にしてはイマイチな利回り水準です。
自社株買いの推移
- 自社株買いに関しては、過去10年間中10期すべてで実施と積極的。
- 総還元性向は、50%前後で推移しており、10年平均で50.3%と余力は十分にあります。
総還元利回り
- 総還元利回りに関しては、2016年3月期の6.47%から下降気味も、常に3%以上はキープ。
- また、過去10年間での総還元利回りの平均値は4.60%と、非常に魅力的な水準かと思います。
株主優待
トヨタ自動車には株主優待はありません。
トヨタ自動車の現在の株価は割安なのか?
トヨタ自動車の『現在の株価は割安なのか?それとも割高なのか?』把握をするために下記の3項目を確認していきます。
予想PERの推移
まずは、予想PERの推移を過去5年間レンジで確認してみると、
- 最大値:27.9倍
- 平均値:12.1倍
- 最小値:7.1倍
現在の予想PERは8.9倍で、平均値を下回っており、トヨタ自動車にしては比較的割安なPER水準です。
実績PBRの推移
つづいて、実績PBRの推移を過去5年間レンジで確認してみると、
- 最大値:1.36倍
- 平均値:1.05倍
- 最小値:0.81倍
現在の実績PBRは1.10倍で、平均値近辺での推移となっており、トヨタ自動車にしては平均的なPBR水準です。
理論株価
それでは最後に、今の株価が『理論的に割安なのかどうか』を確認しておきましょう。
トヨタ自動車の現在の株価(2,590.5円)に対して、
- PER基準(会社予想):3,347円
- PER基準(アナリスト予想):2,921円
- PBR基準:2,767円
上記のような理論株価になっています。
こちらを見る限り、トヨタ自動車の現在の株価は全ての理論株価を下回っており、理論的には割安感のある株価水準と見てとれます。
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トヨタ自動車の株に対するよくあるQ&A
それでは、トヨタ自動車の株に対する『よくある質問』にお答えしていきます。
こちらの記事は、ボクの現段階での個人的見解であり、経済環境の変化により見解も変わります。投資を検討の方は企業分析をした上で、必ずご自身の判断で投資をするようお願いいたします。
Q1 . 将来性のある企業ですか?
トヨタ自動車は将来性のある企業だと思いますか?
結論:個人的には「将来性のある」企業だと考えています。
ここで、トヨタ自動車の株価変動要因でもある「魅力」と「懸念材料」についてまとめておきます。
- トヨタ自動車は日本No.1の時価総額を誇る世界的な自動車メーカーです。
- 長年に渡り安定した業績を維持しており、投資家にとっては長期で保有しやすい銘柄。
- 株主還元に関しても、増配傾向かつ自社株買いも毎年実施しており、高い株主還元姿勢は魅力的。
- トヨタ自動車はハイブリッド車のパイオニアであり、電気自動車や燃料電池車など、次世代の自動車技術への投資も積極的で、将来的な成長ポテンシャルもあります。
- 世界中に広がる販売網を持ち、多様な市場・地域で存在感を示しており、地域による経済変動のリスクも分散できています。
- 自動車業界は競争が激しく、テスラを筆頭に新興の電気自動車メーカーや既存の大手メーカーとの競争は今後も必至。
- また、為替レートの変動も、輸出に大きく依存するトヨタにとっては重要なリスク要因。
- 自動車業界は電気自動車への移行期にあり、ハイブリッド車で成功を収めたトヨタも、完全電気自動車(EV)市場でのポジショニングと技術革新は、今後の業績に大きな影響を与える可能性があります。
- コロナを含めたパンデミックや貿易戦争などの影響で、グローバルなサプライチェーンは脆弱性を露呈しており、部品の不足や遅延は、生産計画に影響を与える可能性も。
- 世界各国で強化される環境規制や排出ガス基準は、自動車メーカーに新たな技術開発を強いる可能性があり、これらの変化への対応は、追加投資や戦略の見直しが求められます。
これらを踏まえて、ボクの個人的見解は…、
トヨタ自動車の株は、高配当株ポートフォリオから外すことの出来ないエース級の銘柄です。
Q2 . 「今」って買い時ですか?
トヨタ自動車の株は「今」買い時だと思いますか?
結論:個人的には「今」は積極的に買いたいとは思いません。
ちなみに、
ボクは実績配当利回り3.0%をひとつの目安にしています!
※あくまでも個人の見解です。
トヨタ自動車の実績配当利回りが3.0%まで上がるためには、株価は2,000円まで下げる必要があります。
トヨタ自動車の株価は現在、上場来高値の2911.5円をつけた後に調整中も、購入するには比較的リスクの高い価格帯だとボクは考えています。
もちろん、将来的に株価がどう動くのかについては誰にも分かりませんので、ご自身でも様々な角度から分析をしてみて下さい。
Q3 . トヨタ自動車の株はどうやって買うんですか?
トヨタ自動車の株に興味があるんだけど、これら高配当株はどうやったら買えるんですか?
高配当株のお得な買い方の手順はこちらです。
- 手数料の安い証券会社に口座を開設する
- 開設した口座に入金する
- 銘柄を検索し、買付注文を入れる
- 購入完了
証券会社に口座を開設すると言っても、たくさんあり過ぎてどこが良いのか分からない…。
といった質問をよく頂きます。
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