三井物産の株の業績や配当金の推移ってどうなの？
三井物産の株に興味があるんだけど、今の株価は割安？
この記事は、元メガバンク出身の現役FPが、これまでに積んだ経験をもとに執筆しています。
多くの方の疑問への回答
- 三井物産の株は今買い時だと思いますか？
-
結論、今は積極的に買いたいとは思いません。
YUSUKEその理由や詳細についてはこの記事で順を追って解説をしていきます！
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三井物産ってどんな企業？
三井物産は、売上高3位の日本を代表する総合商社です。時価総額は約9.1兆円の大型株。資源・エネルギーの上流権益に強く、鉄鉱石、原油・ガスで国内首位。伝統的に化学品、鉄鋼製品、機械・インフラなどの分野にも強みを持ちます。
三井物産は何で稼いでいるのか？
それでは、三井物産が『何で稼いでいるのか？』適時開示資料をもとに簡単にまとめてみました。
こちらは、2023年3月期のセグメント別業績の資料です。
23年3月期の当期利益に関しては、金属資源が全体の約38%と最も大きな割合を占め、その次にエネルギー、機会・インフラと続いていきます。
前期に関しては、金属資源・エネルギーにおいては、ポートフォリオの変革により、商品価格のアップサイドの取り込みを実現。トレーディング機能の発揮、及び自動車・ヘルスケア等の事業強化により全セグメントにおいて収益力が大きく拡大しています。
また、海外での売上に関しては、海外売上高比率47%と、半分近くが海外での売上となっています。
過去のチャート推移
つぎに、三井物産の株価が『どのような値動きをしているのか』確認をしていきましょう。
月足10年チャートの推移
こちらは、月足10年チャートです。
コロナショック以前は株価2000円を上限にほぼ横ばいでの推移。ですが、コロナショック以降は、資源価格の高騰に加え、投資の神様ウォーレンバフェットが購入しているとのニュースもあり、株価は大きく上げてきています。
現在は上場来高値を更新し続けており、どこまで株価を伸ばせるのか注目です。
YUSUKEみなさん気になる三井物産の株の買い時については後ほど解説をしていきます。
三井物産の業績は成長しているのか？
三井物産の『業績は成長しているのか？』把握をするために下記の2項目を確認していきます。
売上高の推移
- 売上高に関しては、2017年3月期以降は綺麗な右肩上がり、前期は資源価格の高騰もあり売上高は15兆円に迫っています。
- 経常利益に関しても、着実に増えてきており、前期、前々期と過去最高益を更新しており、2期連続で1兆円を超えています。
利益率の推移
- 営業利益率に関しては、コロナ禍で大きく落ち込むも、平均すると10%前後で推移しています。
- 当期利益率に関しては、16年3月期に赤字を記録するも、その後は7%前後で推移とまずまずの水準です。
ここで、同業種のライバル企業「三菱商事」の利益率と比較してみましょう。
- 経常利益率：9.75%
- 当期利益率：7.90%
- 経常利益率：7.79%
- 当期利益率：5.47%
YUSUKE経常利益率、当期利益率ともに、業界最大手の三菱商事を上回っており、魅力的な利益率ということが分かります。
三井物産の株主還元は魅力的なのか？
三井物産の『株主還元は魅力的なのか？』把握をするために下記の3項目を確認していきます。
配当金の推移
- 配当金に関しては、右肩上がりで増え続けており、2021年3月期から3期連続増配中。
- 配当性向に関しては、常に30%前後で推移しており、前期の23年3月期は19.2%と余力は十分にあります。
三井物産は当期利益ではなく、獲得するキャッシュ（現金）の水準に基づき株主還元額を決定し、キャッシュ・フローの拡大に応じて、安定性と機動性を兼ね備えた株主還元を実施していく方針。中期経営計画2026において、3年間累計の基礎営業キャッシュ・フローに対する株主還元の割合は、37%程度を目標とし、累進配当を新たに導入しました。
予想配当利回りの推移
予想配当利回りの推移を過去5年間レンジで確認すると、
- 最大値：5.65%
- 平均値：3.86%
- 最小値：2.57%
YUSUKE現在の予想配当利回りは2.86%で、平均値を大きく下回っており、三井物産にしては正直物足りない利回り水準です。
自社株買いの推移
- 自社株買いに関しては、過去10年間中7期で実施と積極的。
- 総還元性向は、21年3月期に80%超まで上昇するも、10年平均では28.9%と余力は十分にあります。
総還元利回り
- 総還元利回りに関しては、20年3月期以降は常に5％超で推移。
- また、過去10年間での総還元利回りの平均値は5.91%と、非常に魅力的な水準かと思います。
株主優待
三井物産には株主優待はありません。
三井物産の現在の株価は割安なのか？
三井物産の『現在の株価は割安なのか？それとも割高なのか？』把握をするために下記の3項目を確認していきます。
予想PERの推移
まずは、予想PERの推移を過去5年間レンジで確認してみると、
- 最大値：19.3倍
- 平均値：8.9倍
- 最小値：5.4倍
YUSUKE現在の予想PERは9.6倍で、平均値近辺での推移となっており、三井物産にしては平均的なPER水準です。
実績PBRの推移
つづいて、実績PBRの推移を過去5年間レンジで確認してみると、
- 最大値：1.39倍
- 平均値：0.90倍
- 最小値：0.56倍
YUSUKE現在の実績PBRは1.27倍で、平均値を上回っており、三井物産にしては比較的割高なPBR水準です。
理論株価
それでは最後に、今の株価が『理論的に割安なのかどうか』を確認しておきましょう。
三井物産の現在の株価（5,936円）に対して、
- PER基準(会社予想)：5,563円
- PER基準(アナリスト予想)：5,515円
- PBR基準：5,533円
上記のような理論株価になっています。
YUSUKEこちらを見る限り、三井物産の現在の株価は全ての理論株価を上回っており、比較的割高感のある株価水準と見てとれます。
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三井物産の株に対するよくあるQ＆A
それでは、三井物産の株に対する『よくある質問』にお答えしていきます。
こちらの記事は、ボクの現段階での個人的見解であり、経済環境の変化により見解も変わります。投資を検討の方は企業分析をした上で、必ずご自身の判断で投資をするようお願いいたします。
Q1 . 将来性のある企業ですか？
三井物産は将来性のある企業だと思いますか？
結論：個人的には「将来性のある」企業だと考えています。
ここで、三井物産の株価変動要因でもある「魅力」と「懸念材料」についてまとめておきます。
- 三井物産は日本を代表する5大商社の一角で、資源・エネルギー権益に強みを持つ企業です。
- 配当に関しては、累進配当を掲げており、3期連続増配中。
- 自社株買いも過去10年間中7期で実施しており、株主還元にも積極的。
- 中期経営計画においては、収益性向上とサステナビリティ経営の双方を追求する方針で、非資源分野の収益力向上にも取り組んでいます。
- 資源・エネルギーセグメントに強みを持つ一方で、資源価格に業績を大きく左右されるといった面もあり。
- 日本および海外の幅広い産業分野において、商業活動を行っているため、関係各国の経済状況や世界経済全体の影響を受ける。
これらを踏まえた上で、ボクの個人的見解は…、
YUSUKE三井物産の株は、高配当株ポートフォリオから外すことの出来ないエース級の銘柄です。
Q2 . 「今」って買い時ですか？
三井物産の株は「今」買い時だと思いますか？
結論：個人的には「今」は積極的に買いたいとは思いません。
ちなみに、
YUSUKEボクは予想配当利回り3.5%をひとつの目安にしています！
※あくまでも個人の見解です。
三井物産の予想配当利回りが3.5%まで上がるためには、株価は4,850円まで下げる必要があります。
三井物産の株価は現在、上場来高値の6114円近辺での推移となっており、購入するには比較的リスクの高い価格帯だとボクは考えています。
もちろん、将来的に株価がどう動くのかについては誰にも分かりませんので、ご自身でも様々な角度から分析をしてみて下さい。
Q3 . 三井物産の株はどうやって買うんですか？
三井物産の株に興味があるんだけど、これら高配当株はどうやったら買えるんですか？
高配当株のお得な買い方の手順はこちらです。
- 手数料の安い証券会社に口座を開設する
- 開設した口座に入金する
- 銘柄を検索し、買付注文を入れる
- 購入完了
証券会社に口座を開設すると言っても、たくさんあり過ぎてどこが良いのか分からない…。
といった質問をよく頂きます。
ちなみに、ボクはSBI証券をメイン口座として活用しています！
一番の理由は「業界屈指の格安手数料」です。
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YUSUKE株式投資において「取引手数料＝無駄なコスト」ですので、出来る限りコストのかからない証券会社で取引するのがセオリーです！
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高配当株を買って日々の生活を豊かにしていきたい…！
と思っているけど、今はまだ資金が少ない…という方は1株ずつ高配当株を購入していくことを僕はオススメします。
ちなみに、日本を代表するメガバンク三菱UFJフィナンシャルグループ（配当利回り：4.42%）の株は、1株たったの928円ですので、誰でも気軽に購入ができます！（2023年5月29日時点）
昔と違い、今はネット証券最大手のSBI証券でも1株からなんと手数料無料で買い付けが可能です。
YUSUKEボク自身もSBI証券のS株を活用して単元未満株をコツコツと購入をしていっています。
【公式サイト】 https://www.sbisec.co.jp/
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資産形成を加速させる上でのポイントは、「贅沢をする順番を変える！」ということです。
コンビニでの買い物や、お昼のランチ代、会社の飲み会を1回我慢するだけで、好きな高配当株を買う事が出来ます。ちょっとした我慢を先にすることで、将来的には配当金でランチをしたり、友達と飲みに行ったりすることが出来るようになります。
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