こんにちは、YUSUKEです!
今回は、ヒューリックについて解説をしていきます!
この記事では、
- 業績は成長しているのか?
- 収益源はなんなのか?
- 株主還元は充実しているのか?
といった3つの投資判断基準を中心に、皆さんが気になるであろう項目について解説をしていきます。
この記事は、元メガバンク出身の現役FPが、これまでに積んだ経験をもとに執筆しています。
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企業の概要について
不動産のビル管理で創業した不動産デベロッパーです。時価総額は約1.1兆円の大型株。
東京23区を中心としたポートフォリオとし、オフィス・商業ビルでは最寄駅から徒歩3分以内の物件が6割を占め、好立地物件を多く保有しています。
チャート推移
こちらは、ヒューリックの週足5年チャートです。
ヒューリックの株価は、コロナショック時に安値858円をつけるも、基本的には1000円から1300円のレンジで推移。ですが、2023年の年末に1300円をブレイクすると、株価は一段上げ、24年2月には1648円まで上昇しました。現在は、1300円を支持線として推移しており、更なる上昇に期待していきたいところです。
セグメント別業績
こちらは、セグメント別業績に関する資料です。
- 23年12月期の営業収益4,463億円のうち、不動産事業が4,085億円と大部分を占めています。この不動産事業の内訳としては、賃貸・管理が約25%、不動産売却が約75%といった割合になっています。
- つぎに、営業利益について見ていくと、23年12月期の営業利益1,461億円のうち不動産事業が1,544億円、利益率にすると37.8%となっており、かなり高い利益率を誇っています。
こちらは、ポートフォリオの概観に関する資料です。
- ヒューリックが高い利益率をあげている要因のひとつが競争力の高い不動産を保有している点です。
- こちらの保有不動産のポートフォリオを確認すると、「築年数が10年以内」「最寄駅から徒歩3分以内」「都心5区の物件」の割合が高く、魅力的な物件を多数保有していることがこのポートフォリオから分かります。
こちらは、空室率・平均賃料の推移に関する資料です。
- 空室率に関しては、都心5区の市場平均が6.0%なのに対して、ヒューリックの空室率は全物件の平均が0.4%とほとんど空室になっていません。
- しかも、平均賃料に至っては都心5区の市場平均が1坪19,748円なのに対して、ヒューリックの都心5区の平均賃料は1坪27,334円と市場平均を大きく上回っています。
- ここから分かることは、ヒューリックの保有している物件が市場平均よりも「高い賃料」かつ「低い空室率」で運用をされており、競争力の高い保有物件がヒューリックの強みということが分かります。
業績の推移
こちらは、売上高・営業利益に関する資料です。
- 売上高に関しては、着実に右肩上がりで伸びてきてはいるものの、前期は15%ほどの減収。
- 営業利益に関しては、2012年12月期から12期連続で増益中と業績は伸び続けています。
しかも、今期も増益の計画を発表しており、依然として好調な業績を維持しています。
四半期純利益の推移
こちらは、四半期純利益に関する資料です。
- 今期の進捗率は2Q終了時点で45.0%
- 1Qで大きく出遅れるも、2Qで大幅増益を達成。若干、出遅れ感はあるものの、4Qでの業績が最も大きくなる傾向にあり、現状会社の業績予想に変更はありません。
配当金の推移
こちらは、配当金・配当性向に関する資料です。
- 配当金に関しては、右肩上がりで増え続けており、2014年12月期から10期連続増配中。
- 配当性向に関しては、緩やかに上昇をしてきてはいるものの、前期は40.5%と余力はまだまだあります。
業績動向を踏まえた安定した配当を継続することを基本方針としており、中期経営計画(2023~2025年)では、連結配当性向を40%以上とすることを目標としています。
自社株買いの推移
こちらは、自社株買い総額、配当総額、総還元性向に関する資料です。
- 自社株買いに関しては、過去10年間で一度も実施はなし。
- 総還元性向は、緩やかに上昇をしてきており、10年平均で36.9%と余力は十分にあります。
総還元利回りの推移
こちらは、実績配当利回り、総還元利回りに関する資料です。
- 総還元利回りに関しては、徐々に上昇をしてきており、前期の23年3月期は3.38%。
- また、過去10年間での総還元利回りの平均値は2.52%と、高配当株としては正直物足りない利回り水準かと思います。
ヒューリックの株主還元は自社株買いはないものの、配当に加えてカタログ優待ももらえるので、個人投資家にとっては魅力的な内容となっています。しかも、業績は好調で、12期ものあいだ連続で増益中と安定した利益成長を続けてきている企業です。
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