政策保有株の売却で株主還元UPしそうな高配当株を3銘柄紹介
早速ですが、みなさんは「政策保有株」といった言葉をご存知でしょうか?
企業が特定の目的を持って保有する他社の株式のことで、単なる投資目的だけではなく「ビジネス関係の強化」「敵対的買収の防止」「業界の安定化」などといった目的で保有をしていることが多いです。
この日本独自の企業慣行である政策保有株(持ち合い株)には、海外投資家を中心として機関投資家から極めて厳しい評価をされています。
その理由としては、
- 議決権が十分に機能しないリスク
- 資産効率が低下するリスク
- 流動性の低下
などが挙げられています。
少し小難しいので、簡単に説明すると、「政策保有株の存在が企業価値の上昇を阻んでいるのではないか」ということです。
これに対して東京証券取引所は、東証再編をキッカケに持ち合い株の削減(投資リターンの改善)を企業に対して要請しており、多くの企業がこの政策保有株の売却に動いています。
この政策保有株を売却することで、各企業は昔から保有していた株の含み益を得る可能性が高く、一時的には業績の上振れ要因へと繋がります。そこで得た売却益を株主に還元したり、更なる事業投資へと繋げることで、我々株主にとってはプラスに働く可能性が高いです。
2023年3月期までの情報にはなりますが、ランキング1位の三菱UFJは保有銘柄数2,167銘柄で4兆851億円もの政策保有株があります。三菱UFJ以外の企業も多額の政策保有株があり、これだけの株式を売却すれば、更なる増配や企業価値の向上にも繋がる可能性が高いと思いましたので、これらの企業の中から配当利回りの高い注目の3銘柄をピックアップして解説していきます。
こちらは、ボクの簡単なプロフィールです。
新卒でメガバンクに入行し、ファイナンシャルプランナーとして起業して10年目になりました。
このチャンネルでは、株式投資歴14年目のボクが「高配当株に特化」した動画を毎週配信していきますので、最新の高配当株情報を見逃したくないという方は、今のうちにチャンネル登録をしておいて下さい。
それでは早速、本題に入っていきましょう!
政策保有株の売却で株主還元UPしそうな高配当株3選
それでは、皆さんが気になっている政策保有株の売却で株主還元UPしそうな高配当株を3銘柄、順番に解説していきます。
1銘柄目:三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)
政策保有株の売却で株主還元UPしそうな高配当株の1銘柄目は、【8306】三菱UFJフィナンシャルグループです。
三菱UFJ FGは、三菱UFJ銀行を中核とする国内最大の金融グループです。時価総額は約21.2兆円の大型株。銀行業務、信託銀行業務、証券業務を中心に、クレジットカード・貸金業務、リース業務、資産運用・投資運用業務等、幅広く金融事業を展開しています。
最近の株価推移
こちらは三菱UFJフィナンシャルグループの週足5年チャートです。
配当に関する情報(2024年6月27日時点)
- 株価:1664.5円
- 配当金:1株50円(25年3月期)
- 予想配当利回り:3.00%
コロナショック時には株価380円まで下落しますが、そこからは上昇トレンドで推移。2022年の末頃から勢いが増し、24年6月頃には直近高値の1723.5円まで株価を上げてきています。
現時点でのPERは13.91倍で、大きく上げてきてはいるものの、業種平均の14.62倍は下回っています。また、PBRは1.03倍と業種平均を上回ってはいるものの、そこまで割高感は感じません。
ちなみに、割安度合いを測る際に用いるこちらの「PER、PBRの推移」に関しては、moomoo証券のアプリを使ってスマホで確認をすることができます。
※米国ナスダック上場企業が提供する最先端金融情報アプリ
2銘柄目:MS&ADインシュアランスG(8725)
政策保有株の売却で株主還元UPしそうな高配当株の2銘柄目は、【8725】MS&ADインシュアランスGです。
MS&ADインシュアランスグループは、三井住友海上火災保険・あいおいニッセイ同和損害保険を中核とする保険持株会社です。時価総額は約5.4兆円の大型株。国内損保、国内生保、海外保険、金融サービス・リスク関連サービスの4事業を展開。損害保険料収入は東京海上HDと並びトップ、世界第8位の損保グループ。
最近の株価推移
こちらはMS&ADインシュアランスGの週足5年チャートです。
配当に関する情報(2024年6月27日時点)
- 株価:3417円
- 配当金:1株145円(25年3月期)
- 予想配当利回り:4.24%
2024年に入り、好調な業績に加え、政策保有株の売却を発表し、株価は大きく上昇。2024年6月頃には上場来高値の3,430円をつけ、一時調整をした後再度高値更新を狙っています。
3銘柄目:三井住友トラストHD(8306)
政策保有株の売却で株主還元UPしそうな高配当株の3銘柄目は、【8309】三井住友トラストHDです。
三井住友トラストHDは、三井住友信託銀行を中核とする国内最大かつ唯一の専業信託銀行グループです。時価総額は約2.6兆円の大型株。資産運用残高や信託財産残高は国内金融機関首位で、企業年金受託、証券代行、不動産仲介などにも強み。
最近の株価推移
こちらは三井住友トラストHDの週足5年チャートです。
配当に関する情報(2024年6月27日時点)
- 株価:3635円
- 配当金:1株145円(25年3月期)
- 予想配当利回り:3.98%
コロナショック時の安値1309円から株価は綺麗な上昇トレンド。24年の6月頃には直近高値の3739円を記録しており、依然として力強い値動きが続いています。
まとめ
はい、いかがでしたでしょうか?
今回は、政策保有株の売却で株主還元UPしそうな高配当株を紹介というテーマで解説をしてきました。
- 三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)
- MS&ADインシュアランスGHD(8725)
- 三井住友トラストHD(8309)
みなさん、興味のある銘柄はありましたでしょうか?
今回紹介をした銘柄以外にも、政策保有株をたくさん持っている企業は他にもありますので、是非この切り口から投資先を探してみて頂ければと思います。
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