この記事は、三菱HCキャピタル(8593)の株に投資を検討している方に向けた記事となっております。
❶ 業績は成長しているのか?
❷ 収益源はなんなのか?
❸ 株主還元は充実しているのか?

これらの投資判断基準について詳しく分析したうえで、最終的には個人的な見解を述べていきます。
こちらの記事は、筆者の投稿時点での見解であり、経済環境の変化により見解も変わります。投資を検討の方は最新の情報を分析した上で、必ずご自身の判断で投資をするようお願いいたします。
三菱HCキャピタルってどんな企業?


三菱HCキャピタルは三菱商事系列の大手総合リース会社。国内・海外法人ビジネスによる機械・器具備品のリース・割賦販売・貸付を主力に、ライフ・環境・再生エネルギー・不動産・航空・モビリティ領域の金融サービスを提供。土地建物リースやPFI事業(社会資本整備投資)の取扱いに実績。
チャート推移


三菱HCキャピタルの株価は、コロナ禍の20年10月頃に437円まで下げるも、その後は右肩上がりで推移。24年7月には上場来高値の1102円まで上昇しています。ですがその後、株価はヨコヨコで推移し、トランプ関税の影響もあり、節目の1000円を大きく割れてきています。
三菱HCキャピタルの業績推移
それでは、三菱HCキャピタルの業績の推移について、
- 売上高・各種利益の推移
- セグメント別業績
- 四半期純利益の推移(今期進捗)
上記の3項目について確認していきます。
売上高・各種利益の推移


売上高に関しては右肩上がりで増えてきており、統合初年度の22年3月期には売上高は約2倍に。営業利益と当期利益に関しても着実に伸びてきており、3期連続で過去最高益を更新しています。
セグメント別業績


三菱HCキャピタルの売上高はカスタマーソリューションセグメントが最も大きく、構成比は全体の53.6%と半分を超えています。ただ、営業利益となると、カスタマーソリューションセグメントの構成比は約30%まで下がり、利益率は3.65%と高くはありません。それに対して、航空・ロジスティクス・不動産セグメントは利益率13%超と、比較的高い利益水準となっています。
四半期純利益の推移(今期進捗)


今期の目標1,350億円に対して、3Q終了時点での進捗率は64.5%と若干遅れているように感じます。ただ、1Q、2Qと過去最高益を更新した前期を大きく上回っており、最終4Qでどこまで伸ばせるのか注目です。
三菱HCキャピタルの株主還元姿勢
つづいて、三菱HCキャピタルの「株主還元は魅力的なのか?」を把握するために、
- 1株配当の推移
- 配当総額・自社株買い総額の推移
- 総還元利回りの推移
上記の3項目について確認していきましょう。
1株配当の推移


配当金は右肩上がりで増え続けており、2000年3月期から驚異の25期連続増配中です。また、配当性向も40%前後での推移と、配当余力はまだまだ十分にあります。



配当方針に関しては、継続的かつ安定的に行うことを基本としており、利益成長を通じて配当総額を増加させていく方針。
100株保有している場合にもらえる配当金はいくらか?
三菱HCキャピタルの株を100株保有している場合にもらえる配当金は4,000円/年の予想となっています。
(2025年4月9日時点)
配当総額・自社株買い総額の推移


三菱HCキャピタルの株主還元は配当での還元が基本で、自社株買いは過去5年間で一度も実施していません。また、総還元性向=配当性向ですので、全く問題のない水準かと思います。
総還元利回りの推移


三菱HCキャピタルは総還元利回り=配当利回りとなっており、前期は株価上昇の影響もあり3.39%まで下落しました。総還元利回りの10年平均は3.61%で、現在の予想配当利回りはそれを上回る4.29%まで上がってきています。
個人的見解
三菱HCキャピタル(8593)
現在値:933.4円 時価総額:1兆3,692億円
自己資本比率 | 15.1 % | PER(予) | 9.9 倍 |
ROE(実) | 7.71 % | PBR(実) | 0.75 倍 |
ROA(実) | 1.13 % | 配当利回り(予) | 4.29 % |
更新日:2025年4月9日
三菱HCキャピタルは25期連続で増配をしている好業績企業で、今期も過去最高益を更新する計画。需給の逼迫で航空機は上振れし、海上コンテナと鉄道貨車、不動産も伸びてきています。三菱HCキャピタルは25期ものあいだ連続で増配をしている長期で保有したいと思える魅力的な優良高配当株のひとつかと思います。
読者の方からよくあるQ&A



それでは最後に、読者の方からよくある質問についてお答えしていきます!
※個人的な見解を含みますので、投資する際は自己責任でお願いいたします。
Q. 三菱HCキャピタル株は長期保有するのにおすすめですか?



それぞれの投資スタンスによって、おすすめかどうかは変わってくるので、三菱HCキャピタル株の魅力と将来性についてお伝えします!
- 安定した財務基盤
三菱UFJフィナンシャルグループと日立キャピタルの統合により、強固な資本力と経営基盤を持つ。 - 高配当利回り
比較的高い配当利回りが魅力で、安定的なインカムゲインが期待できる。 - 分散された事業ポートフォリオ
国内外のリース、ファイナンス、インフラ、不動産、航空機など多岐にわたる事業を展開し、リスク分散が効いている。 - ESG・サステナビリティへの積極対応
再生可能エネルギーや循環型ビジネスなど、環境に配慮した投資分野に注力している。 - 堅調な業績推移
直近では利益も堅調で、増益傾向が続いており、経営の安定感がある。 - グローバル展開の強化
海外案件への積極展開により、国内の人口減少リスクをカバー。
Q. 三菱HCキャピタル株の今後の買い時・売り時はいくらですか?



かなり多くの方から頂く質問で、将来の株価について気になる方は多いかと思います。ですが、正直ボクには未来の株価は分かりません…。
業績が突然悪化するかもしれないし、配当が出なくなったり、コロナショックやトランプ関税など様々な経済ショックが起きる可能性もあります。





ですが、これらを踏まえたうえで、個人的には予想配当利回り4.0%(株価1000円)をひとつの購入目安としています。
※あくまでも個人の見解です。
もちろん、将来的に株価がどう動くのかについては誰にも分かりませんので、ご自身でも様々な角度から分析をしてみて下さい。
Q. 三菱HCキャピタルの株価が安い理由とは?
三菱HCキャピタルの『株価が安い(低い)理由』のひとつは、より多くの個人投資家が買えるように、株式をたくさん発行しているからです。



そもそも、会社の価値は時価総額であって株価ではありません。
三菱HCキャピタルの時価総額は約1兆4,000億円で発行株式数は約14.6億株(2025年4月8日時点)です。
この会社の価値である時価総額を発行株式数で割った値が株価になります。
1兆4,000億円÷14.6億株=958円(株価)
つまり、発行株式数が14.6億株も発行をされているから株価が958円と安いわけであって、仮に10分の1の1.46億株しか発行をされていなければ株価は9580円になるわけです。
三菱HCキャピタルの株価が安い(低い)メリット
三菱HCキャピタルの株価が安いことのメリットとして、
- 投資家にとっては株価が安いことで売買がしやすくなる。
- 企業としては、多くの投資家から資金を調達することが出来るので、より多くの資金が集まる可能性が高いです。



ただその反面、株価が安いことで質の良くない投資家も多くなる傾向にもあるので注意が必要です。
Q. 配当金で生活をするためにはどうしたら良いのですか?



高配当株を買って日々の生活を豊かにしていきたい…!
と思っているけど、今はまだ資金が少ない…という方は1株ずつ高配当株を購入していくことを僕はオススメします。
ちなみに、皆さんの生活には欠かすことの出来ない日本No.1の通信会社NTTの株は1株たったの150円ほどですので、誰でも気軽に購入が出来ます👍


昔と違い、今はネット証券最大手のSBI証券でも1株からなんと手数料無料で買い付けが可能です。



ボク自身もSBI証券を活用して1株ずるコツコツと高配当株を購入しています!
【公式サイト】 https://www.sbisec.co.jp/
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口座が開設されるまでには多少時間がかかりますので、「高配当株を買いたい!」と思った時に買うことが出来るように事前に開設の手続きをしておくことをオススメします👍
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