コマツの株の業績や配当金の推移ってどうなの?
コマツの株に興味があるんだけど、今の株価は割安?
この記事は、元メガバンク出身の現役FPが、これまでに積んだ経験をもとに執筆しています。
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コマツってどんな企業?
小松製作所は、国内最大手の総合建設機械メーカーです。時価総額は約3.7兆円の大型株。世界シェアは2位で、業界首位の米キャタピラー社と世界市場で競合。主力は油圧ショベル・ホイールローダーなどの建設機械で、大型ダンプトラックや無人ダンプトラック運行システムなど鉱山分野にも注力。
コマツは何で稼いでいるのか?
それでは、コマツが『何で稼いでいるのか?』適時開示資料をもとに簡単にまとめてみました。
こちらは、2023年3月期のセグメント別業績の資料です。
23年3月期の売上高に関しては、建設機械・車両の売上が約93%と大部分を占め、残りがリテールファイナンス、産業機械他となっています。
利益率を見ていくと、全体で13.9%と高く、その中でも特にリテールファイナンスが31.8%と高い利益率を誇っています。
こちらは、地域別売上高の資料です。
売上高が最も大きいのは北米で26%、その次に中南米の17%といった割合になっています。日本での売上高はわずか10%で、海外売上高比率は90%とかなり高い割合を占めています。
過去のチャート推移
つぎに、コマツの株価が『どのような値動きをしているのか』確認をしていきましょう。
月足10年チャートの推移
こちらは、月足10年チャートです。
コロナショック時の2020年3月頃に安値1507円をつけるも、そこから株価は右肩上がりで上昇。2023年9月頃には上場来高値の4511円をつけ、コロナショック時から株価は3倍に。
現在は一時調整も、再度高値更新を狙うことが出来るか注目です。
みなさん気になるコマツの株の買い時については後ほど解説をしていきます。
コマツの業績は成長しているのか?
コマツの『業績は成長しているのか?』把握をするために下記の2項目を確認していきます。
売上高の推移
- 売上高に関しては、年によって増減はあるものの、着実に成長をしており、23年3月期には過去最高を更新しています。
- 営業利益に関しても、何年も連続での増益とはいかないものの、着実に増え続けており、前期は過去最高益を更新しました。
利益率の推移
- 営業利益率に関しては、コロナ禍に大きく落ち込むも、基本的には10%前後での推移が続いており、19年3月期には過去10年間で最も高い14.6%を記録。
- 当期利益率に関しては、平均すると8%前後で推移しており、毎年着実に利益を出していることが見て取れます。
ここで、同業種のライバル企業「日立建機」の利益率と比較してみましょう。
- 営業利益率:13.85%
- 当期利益率:9.21%
- 営業利益率:10.61%
- 当期利益率:5.48%
営業利益率、当期利益率ともに小松製作所の方が高く、国内2位の総合建機メーカーを圧倒しています。
コマツの株主還元は魅力的なのか?
コマツの『株主還元は魅力的なのか?』把握をするために下記の3項目を確認していきます。
配当金の推移
- 配当金に関しては、コロナ禍で大きく落ち込むも、前期、前々期と2期連続増配中。
- コロナ前の1株110円の配当金を超え、1株139円まで増配をしています。
- 配当性向は比較的安定しており、前期は40.2%と低く、配当余力はまだまだあります。
連結業績に加え、将来の投資計画やキャッシュ・フローなどを総合的に勘案し、安定的な配当の継続に努めていく方針で、具体的には、連結配当性向を40%以上とする方針です。
予想配当利回りの推移
予想配当利回りの推移を過去5年間レンジで確認すると、
- 最大値:7.28%
- 平均値:3.32%
- 最小値:1.23%
現在の予想配当利回りは3.79%で、平均値を上回っており、コマツにしてはまずまずの利回り水準です。
自社株買いの推移
- 自社株買いに関しては、過去10年間中1期のみで実施。
- 総還元性向は、40%~60%の間で安定して推移しており、全く問題のない水準です。
総還元利回り
- 総還元利回りに関しては、業績に連動して上下してはいるものの、前期の23年3月期には4.12%と高還元。
- また、過去10年間での総還元利回りの平均値は3.17%と魅力的な水準かと思います。
株主優待
コマツの株主優待は、300株以上(約114万円分)保有の株主に対して、「自社製品のオリジナルミニチュア」が贈呈されます。
コマツが株主優待を廃止しない理由とは?
オリックスやJTを筆頭に、近年の株主優待廃止の理由を確認すると、「公平な利益還元のため」が占める割合が増加傾向にあります。
株主優待は、
- 大口の投資家にとってメリットが薄い
- 機関投資家や外国人投資家にとってメリットが薄い
などといった課題を抱えているとの指摘もあり、株主の平等性の観点から廃止する企業が増えてきています。
ただ、自社のサービスや商品を株主に優待として提供し、知ってもらう事で、売上が増加し、株価上昇へと繋がれば全ての投資家にとってメリットがあります。
その点、コマツの提供している株主優待は、自社サービスを知ってもらう機会を提供する株主優待となっており、優待内容(金額)も大きすぎない内容ですので、株主優待を廃止する可能性は低いのかなと、ボクは考えています。
コマツの現在の株価は割安なのか?
コマツの『現在の株価は割安なのか?それとも割高なのか?』把握をするために下記の3項目を確認していきます。
予想PERの推移
まずは、予想PERの推移を過去5年間レンジで確認してみると、
- 最大値:41.3倍
- 平均値:16.1倍
- 最小値:7.9倍
現在の予想PERは10.6倍で、平均値を下回っており、コマツにしては比較的割安な水準です。
実績PBRの推移
つづいて、実績PBRの推移を過去5年間レンジで確認してみると、
- 最大値:1.84倍
- 平均値:1.32倍
- 最小値:0.79倍
現在の実績PBRは1.26倍で、平均値近辺での推移となっており、コマツにしては平均的な水準です。
理論株価
それでは最後に、今の株価が『理論的に割安なのかどうか』を確認しておきましょう。
コマツの現在の株価(3,802円)に対して、
- PER基準(会社予想):4,360円
- PER基準(アナリスト予想):3,990円
- PBR基準:4,111円
上記のような理論株価になっています。
こちらを見る限り、コマツの現在の株価は全ての理論株価を下回っており、比較的割安感のある株価水準と見てとれます。
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唯一のデメリットはマネックス証券に口座を開設している方限定のツールという点です。ですが、5分ほどで手続きは終わりますので、この機会に開設を検討してみましょう。
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コマツの株に対するよくあるQ&A
それでは、コマツの株に対する『よくある質問』にお答えしていきます。
こちらの記事は、ボクの現段階での個人的見解であり、経済環境の変化により見解も変わります。投資を検討の方は企業分析をした上で、必ずご自身の判断で投資をするようお願いいたします。
Q1 . 将来性のある企業ですか?
コマツは将来性のある企業だと思いますか?
結論:個人的には「将来性のある」企業だと考えています。
- 業績は着実に成長をしており、世界シェアNo.2の総合建機メーカー
- 国内での売上が伸び悩むなか、海外売上が年々増加
- 配当金は業績連動型で、現在は2期連続増配中で配当性向も40%と余力も十分
これらを踏まえて、ボクの個人的見解は…、
コマツの株は、高配当株ポートフォリオから外すことの出来ないエース級の銘柄です。
Q2 . 「今」って買い時ですか?
コマツの株は「今」買い時だと思いますか?
結論:個人的には「今」は積極的に買いたいとは思いません。
ちなみに、
ボクは予想配当利回り4.0%をひとつの目安にしています!
※あくまでも個人の見解です。
コマツの予想配当利回りが4.0%まで上がるためには、株価は3,600円まで下げる必要があります。
コマツの株価は現在、上場来高値の4,511円から大きく下げてきており、購入するまでもう少し様子を見たい価格帯だとボクは考えています。
もちろん、将来的に株価がどう動くのかについては誰にも分かりませんので、ご自身でも様々な角度から分析をしてみて下さい。
Q3 . 高配当株はどうやって買うんですか?
高配当株のお得な買い方の手順はこちらです。
- 手数料の安い証券会社に口座を開設する
- 開設した口座に入金する
- 銘柄を検索し、買付注文を入れる
- 購入完了
証券会社に口座を開設すると言っても、たくさんあり過ぎてどこが良いのか分からない…。
といった質問をよく頂きます。
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高配当株を買って日々の生活を豊かにしていきたい…!
と思っているけど、今はまだ資金が少ない…という方は1株ずつ高配当株を購入していくことを僕はオススメします。
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ボク自身もSBI証券のS株を活用して単元未満株をコツコツと購入をしていっています。
【公式サイト】 https://www.sbisec.co.jp/
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資産形成を加速させる上でのポイントは、「贅沢をする順番を変える!」ということです。
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