この記事はこんな方におすすめ!
- 小松製作所の株に興味がある…。
- 小松製作所の業績や配当金の推移は良好…?
- 小松製作所の特徴や強みを知りたい…。

今回は、小松製作所の株の買い時について分析し、業績や財務、配当金の推移等、注目すべきポイントをまとめました!
この記事を読むことで、高配当株ポートフォリオ作成の参考になるかと思います。
この記事の内容は…
前半では小松製作所の業績や配当金の推移について、後半では現在の株価水準は割安なのか?それとも割高なのか?について言及をしていくので、ぜひ参考にしてください!
※すぐに『小松製作所に対するボクの見解を知りたい!』という方は、【個人的見解】からご覧ください!
注意事項
本記事はボクの銘柄分析の一環として【2023年2月15日時点】での情報をもとに作成したもので、ボクの個人的な見解になります。投資をする際は最新の情報を調べた上で、必ず自己責任で投資判断をするようお願いいたします。
動画で見たい方はこちら
参考一生非課税!新NISA制度で買うべき高配当株はこの3銘柄
高配当株投資の代表的な6つの投資判断基準
投資判断の基準は「投資家」や「投資スタイル」によって様々です。
ボクの軸としている高配当株投資の場合は、業績好調な高配当株に出来るだけ割安な水準で投資をすることが重要なので、以下の6つの観点を重視しています。
上記6つの投資判断基準から小松製作所の株は買い時なのか?ボクなりに分析をしてみました。
また、銘柄の選定に関してはある程度理解しているけど、高配当株の買うタイミングについて知りたいという方は下記の記事をご覧ください。
参考【重要】高配当株の買い時はこの7パターン!タイミングの見極め方についても解説
小松製作所ってどんな企業?
小松製作所のことをよく知らない…という方のために、『小松製作所がどんな企業なのか?』について概要を解説していきます。

- 小松製作所は、国内最大手、世界2位の総合建設機械メーカー。
- 主力は油圧ショベル・ホイールローダーなどの建設機械。大型ダンプトラックや無人ダンプトラック運行システムなど鉱山分野にも注力。
- 主力の建設機械・車両は鉱山機械を含め、北米やアジアの需要が好調。円安による増収効果や販売価格の改善も想定超。
週足チャートの推移
小松製作所の株価が『どのような値動きをしているのか』確認をしていきましょう。

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- 週足チャートで見ると、2017年の年末頃に好調な業績を背景に上場来高値の4475円をつける。
- その後、株価は下落。コロナショック時には直近安値の1507円をつけ、上場来高値から約2年で株価は1/3に。
- そこから株価は反転し、上昇トレンド。現在は2500円から3500円のレンジで推移。
業績の推移
小松製作所の『過去10年間の業績の推移』を確認していきましょう。

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- 売上高、純利益はコロナ禍で一時落ち込むも、前期に復調し売上高は過去最高を記録。
- 利益率に関しては、コロナ禍の21年3月期に4.9%まで落ち込むも、前期は8.0%と急伸。
⇒営業利益率は前期11.3%、純利益率は前期8.0%と比較的高い水準。 - 成長率に関しては、過去10年間での成長率よりも、過去5年間での成長率の方が大きい。
⇒過去5年間での成長率は、当期利益で98.4%増と5年間で約2倍にまで成長。
主要な取扱商品の一覧
小松製作所が『何で稼いでいるのか?』取り扱っている主要な商品と売上高の構成比がこちらです。

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- 売上高が最も大きいのは建設機械・車両で売上高の90.8%を占める。
- 営業利益の構成比に関しても、建設機械・車両の割合が87.4%とほとんどを占める。
- 利益率に関しては、リテールファイナンスが23.93%と最も利益率が高い。
- 海外売上高比率は、米州の割合が最も大きく37.5%、次にアジア・オセアニアの21.4%と続く。日本の割合は13.9%と小さく、海外売上高比率は86.1%。
今期進捗状況
小松製作所の『今期の業績は順調なのか?』過去3年間の四半期経常利益の推移と、今期の進捗状況がこちらです。

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- 今期経常利益の目標に対して、3Q終了時点で78.7%と順調。
⇒しかも、今期の目標値は前期からプラス33.1%に設定。 - 1Qは前期比+83.0%、2Qは前期比+53.6%、3Qは前期比+27.6%と3Q全てで前期を大きく上回っている状況。
- 過去3年間の傾向を見ると、1Q、2Qよりも、3Q、4Qの方が大きくなる傾向にあるので、本決算には注目。
キャッシュフローの推移
小松製作所の『資金繰りに問題はないのか?』過去5年間のキャッシュフローの推移を確認してきましょう。

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- 営業CF、フリーCFともに軒並みプラスで推移しており良好。
- 現金・現金等価物は年々着実に増加。
- 営業CFMは前期10.7%、前々期は16.2%と比較的高い水準。
財務状況の推移
小松製作所の『財務状況は問題がないのか?』過去10年間の財務状況の推移を確認していきましょう。

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- 総資産、自己資本、有利子負債と全体的に拡大傾向。
- 自己資本比率は50%前後で推移しており、財務状況は良好。
- 資産の内訳は流動資産の方が固定資産よりも大きく、その中でも「棚卸資産」の割合が最も大きい。
生産性と経営効率の推移
小松製作所の『生産性と経営効率はどうなのか?』1人当たり純利益とROE/ROAの推移を確認していきましょう。

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- 従業員数は2013年3月期の46,730人から前期は62,774人と、約1.6万人ほど増加。
- 従業員の生産性をあらわす1人当たりの純利益は、前期358万円と中央値をやや上回る。
- 経営効率をあらわすROE/ROAはコロナ禍で一時落ち込むも、前期に大きく伸長し、ROEは10.85%とまずまずの水準。
配当金と自己株式取得の推移
小松製作所の『株主還元は魅力的なのか?』過去10年間の配当金と自己株式取得の推移を確認していきましょう。

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- 小松製作所は、過去10年間で減配はコロナ禍の2回。
⇒ただ、配当性向は常に40%前後で推移と、配当余力は十分。 - 増配率に関しては、過去5年間で65.5%増と着実に増配。
- 自己株式の取得に関しては、過去10年間中実施したのは1期だけ。
- 過去10年間での総還元利回りは平均で2.96%。
配当方針に関して
連結業績に加え、将来の投資計画やキャッシュ・フローなどを総合的に勘案し、安定的な配当の継続に努めていく方針。具体的には、連結配当性向を40%以上とする方針。
株主優待
小松製作所の株主優待がこちらです。

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One-Pointメモ
小松製作所の株主優待は、オリジナルミニチュアです。300株以上(約97万円分)保有の株主かつ、3年以上継続保有した株主のみに贈呈。子どもやお孫さんにプレゼントをされている方も多く、とても人気のある株主優待。
現在の株価は割安なのか?
小松製作所の『現在の株価は割安なのか?それとも割高なのか?』把握をするために下記の5項目を確認していきます。
現在の株価水準について
- 予想PERの状況
- 実績PBRの状況
- 配当利回りの推移(過去5年間)
- 目標株価 / アナリストの評価
- テクニカル指標の状況
予想PER/実績PBR/予想配当利回り
小松製作所の『現在の株価水準は割安なのか?』予想PER/実績PBR/予想配当利回りの推移がこちらです。

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- 過去5年間の予想配当利回りの推移を見ると、最大値は4.56%、平均値は2.82%、最小値は1.23%。
⇒現在の配当利回りは3.97%で、今期大幅増配の予想ということもあり利回りはかなりの高水準。 - 予想PERに関しては現在10.2倍で、過去2年間レンジ、過去5年間レンジで見ると、ともに中央よりもかなり低い水準。
- 実績PBRに関しては現在1.27倍で、過去2年間レンジ、過去5年間レンジで見ると、ともに中央よりもやや低い水準。
上記資料の予想配当利回りの推移や、予想PER、実績PBRのレンジ位置で割安度合いを確認したいという方は、マネックス証券の銘柄スカウターをご利用ください。
目標株価 / テクニカル指標
小松製作所の目標株価 / テクニカル指標の状況がこちらです。

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- アナリストは小松製作所に対して『買い』の評価をしており、目標株価は『現在の株価から+10.54%の3554円』。
- 週足のテクニカル指標では、オシレーターは現在『中立』、移動平均線は現在『強い買い』で、総合的には『買い』といった状況。
上記資料のアナリストの評価や、テクニカル指標の状況をもとに投資タイミングを検討したいという方は、TradingViewの銘柄詳細を確認してみてください。
個人的見解
小松製作所についてあらゆる角度から企業分析をした結果、超簡単にまとめると下記のようになります。
個人的見解
- 業績はコロナ禍で一時落ち込むも、前期に復調し売上高は過去最高を記録。
- キャッシュフローは営業CF、フリーCFともに軒並みプラスで推移しており良好。
⇒営業CFMは前期10.7%、前々期16.2%と比較的高い水準。 - 財務状況は総資産、自己資本、有利子負債と全体的に拡大傾向。
- 生産性は1人当たり純利益358万円と中央値をやや上回った水準。
- 株主還元は過去10年間で減配はコロナ禍の2回。
⇒今期は前期比+33.3%の大幅増配の予想。 - 割安性は過去5年間で見ると、比較的割安な水準。
これらを踏まえて、ボクの個人的見解は小松製作所は業績好調な高配当株の一つで、今期大幅増配の予想ということもあり、予想配当利回りは過去5年間の中では最も高い水準でPERにも割安感があり魅力的な水準という見解です。
海外売上高比率が86.1%と高く、米州、アジアの景気に左右される傾向にあり、為替の影響も受けるので、海外の情勢には注視したいところ。

注意事項
あくまでも、ボクの現段階での個人的見解であり、経済環境の変化により見解も変わります。投資を検討の方はご自身でしっかりと企業分析をした上で、必ずご自身の判断で投資をするようお願いいたします。