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【今後の見通し】伊藤忠商事(8001)の買い時について|配当金や株主優待は?業績や株価から徹底分析!

2023年1月6日

この記事はこんな方におすすめ!

  • 伊藤忠商事の株に興味がある…。
  • 伊藤忠商事の業績や配当金の推移は良好…?
  • 伊藤忠商事の特徴や強みを知りたい…。
伊藤忠商事の株に興味があるんだけど、今の株価は割安?それとも割高?

今回は、伊藤忠商事の株の買い時について分析し、業績や優待内容、配当金の推移等、注目すべきポイントをまとめました!

この記事を読むことで、高配当株ポートフォリオの作成の参考になるかと思います。

この記事の内容は…

記事前半では伊藤忠商事の業績や配当金の推移について、後半では現在の株価水準は割安なのか?それとも割高なのか?について言及をしていくので、ぜひ参考にしてください!

※すぐに『伊藤忠商事に対するボクの見解を知りたい!』という方は、【個人的見解】からご覧ください!

注意事項

本記事はボクの銘柄分析の一環としてまとめたもので、ボクの独断と偏見が含まれた個人の見解になります。投資をする際は最新の情報を調べた上で、必ず自己責任で投資判断をするようお願いいたします。

動画で見たい方はこちら

参考【死ぬまで売らない】永久保有したい高配当株を厳選3銘柄紹介

高配当株投資の代表的な6つの投資判断基準

投資判断の基準は「投資家」や「投資スタイル」によって様々です。

ボクの軸としている高配当株投資の場合は、業績好調な高配当株に出来るだけ割安な水準で投資をすることが重要なので、以下の6つの観点を重視しています。

上記6つの投資判断基準から伊藤忠商事の株は買い時なのか?ボクなりに分析をしてみました。

前提条件として…

こちらの記事は『マネックス証券の銘柄スカウター』とチャート分析ツール『TradingView』を活用して、【2023年1月4日時点】での情報をもとに作成をした記事になっておりますので、事前にご理解ください。

伊藤忠商事ってどんな企業?

伊藤忠商事のことをよく知らない…という方のために、『伊藤忠商事がどんな企業なのか?』について概要を解説していきます。

【8001】伊藤忠商事の公式HP

企業概要

伊藤忠商事は1858年に伊藤忠兵衛が創業。丸紅と同根で非財閥系総合商社の雄。他商社に比べて非資源事業の規模が大きく、繊維に特に力を入れている会社で多数有名ブランドを保有。食料も伊藤忠食品や日本アクセス、コンビニ大手のファミリーマートを傘下に持つ。2013年には青果物の世界的大手ドールの一部事業を買収。いち早く中国事業を強化したため、同国事業でも他商社に先んじている。15年には中国の国有コングロマリットCITICに出資。当社事業とCITICのシナジーが出るような事業具体化が課題。

各種指標

伊藤忠商事の各種指標を確認していきましょう。

各種指標

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  • 時価総額は三菱商事、三井物産を上回っており、現在商社No.1。
  • 経営効率をはかる指標のひとつのROE/ROAは3社ともに高く、ROEは伊藤忠商事が断トツ。
  • 予想PER/実績PBRともに三菱商事、三井物産よりも高い水準。
  • 配当利回りは3社ともに3%超と高く、今期は3社揃っての増配予想。

チャート推移

伊藤忠商事の株価が『どのような値動きをしているのか』確認をしていきましょう。

週足チャート

※画像はクリックで拡大

  • 週足チャートで見ると、2017年頃から株価は右肩上がりで伸び続けている。
  • 現在は、直近高値の4414円から約10%下落の3992円と、4000円の支持線で下げ止まることができるか注目。
  • RSIは2017年頃から売られ過ぎの水準である30を割ったことが一度もなく、非常に強い値動き。

業績の推移

伊藤忠商事の過去10年間の業績の推移がこちらです。

業績の推移

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  • 売上高はコロナ禍で一時落ち込むも、前期は営業利益、純利益ともに過去最高を記録。
  • 営業利益率、純利益率に関しては決算期によってバラつきがある。
  • 10年間での成長率は、売上高は2.6%増にとどまるも、経常利益は237.1%増と素晴らしい成長率。
  • 海外売上高比率は国内が8割、海外が2割の比率。

主要な取扱商品の一覧

伊藤忠商事が『何で稼いでいるのか?』取り扱っている主要な商品と売上高の構成比がこちらです。

主要な取扱商品一覧

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  • 売上高が最も大きいのは食料セグメントで35.0%の割合を占める。
  • 営業利益の構成比に関しては、金属セグメントが27.8%と最も大きい。
  • 利益率に関しては、金属セグメントが15.54%と最も高く、食料セグメントに関しては、1.72%と非常に低い。

今期進捗状況

伊藤忠商事の過去3年間の四半期経常利益の推移と、今期の進捗状況がこちらです。

今期の進捗状況

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  • 伊藤忠商事は経常利益の今期目標を現状非開示としており、進捗率はなし。
  • 1Qは前期比-20.2%も、2Qは前期比+6.0%と盛り返す。
  • ただ、3Q、4Qと前期は徐々に業績を落としており、今後の決算に注目。

キャッシュフローの推移

伊藤忠商事の過去5年間のキャッシュフローの推移がこちらです。

キャッシュフローの推移

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  • 営業CF、フリーCFと毎年プラスで推移しており良好。
  • 現金・現金等価物は着実に増えており、問題なし。
  • 営業CFMは6%から8%前後を推移しており、平均的な水準。

財務状況の推移

伊藤忠商事の過去10年間の財務状況の推移がこちらです。

財務状況の推移

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  • 総資産、自己資本、有利子負債と全てにおいて右肩上がりで拡大傾向。
  • 自己資本比率は緩やかに上昇しており、前期は34.6%と過去10年間で最も高い。
  • 総資産の内訳を見ると、固定資産の割合の方がやや多く、その中でも投資その他の資産が4.3兆円と最も大きい。

従業員数と生産性の推移

伊藤忠商事の従業員数と生産性の推移がこちらです。

従業員数と生産性の推移

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  • 従業員数は2020年3月期をピークに、前期、前々期と減少傾向。
  • 生産性を表す1人当たりの純利益は前期713万円と中央値を大きく上回った水準。
  • 経営効率をあらわすROE/ROAは、右肩上がりで伸びており、財務レバレッジも減少傾向と良好。

配当金と自己株式取得の推移

伊藤忠商事の過去10年間の配当金と自己株式取得の推移がこちらです。

配当金と自己株式取得の推移

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  • 伊藤忠商事は2016年3月期から7期連続で増配中。
    ⇒配当性向は30%以下で推移と、配当余力は十分。
  • 過去5年間での増配率は、+100.0%と年平均+10.0%の増配率。
  • 自己株式取得に関しては、過去10年間のうち5期で実施と良好。
    ⇒過去10年間での総還元性向は34.3%。
  • 総還元利回りは、2014年3月期には9.07%を記録するなど、非常に魅力的な水準。。

配当方針に関して

現中期経営計画においては累進配当を継続しており、ステップアップ下限配当を導入しており、2023年度は1株130円が下限。配当性向は30%をコミットメントする方針。

株主優待

伊藤忠商事は株主優待はありません。

現在の株価は割安なのか?

伊藤忠商事の現在の株価は割安なのか?それとも割高なのか?把握をするために下記の5項目を確認していきます。

現在の株価水準について

  • PERの推移(過去5年間)
  • PBRの推移(過去5年間)
  • 配当利回りの推移(過去5年間)
  • 目標株価 / アナリストの評価
  • テクニカル指標の状況

PERの推移(過去5年間)

伊藤忠商事の過去5年間の予想PERの推移がこちらです。

予想PERの推移

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  • 過去2年間レンジ、過去5年間レンジともに中央値よりもやや低い水準に位置。
  • 過去5年間の推移を見ると、最大値は13.5倍、平均値は7.9倍、最小値は5.4倍。
  • 現在の予想PERの水準は過去5年間の平均値近辺で推移しており、ちょうど平均的な水準。

PBRの推移(過去5年間)

伊藤忠商事の過去5年間の実績PBRの推移がこちらです。

実績PBRの推移

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  • 過去2年間レンジ、過去5年間レンジともに中央値よりもやや低い水準に位置。
  • 過去5年間の推移を見ると、最大値は1.76倍、平均値は1.26倍、最小値は0.94倍。
  • 現在の実績PBRの水準は過去5年間の平均値近辺で推移をしており、ちょうど平均的な水準。

配当利回りの推移(過去5年間)

伊藤忠商事の過去5年間の予想配当利回りの推移がこちらです。

予想配当利回りの推移

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  • 過去5年間の推移を見ると、最大値は4.72%、平均値は3.45%、最小値は2.43%。
  • 2021年に一時利回り2.43%まで落ち込むも、増配の影響もあり緩やかに上昇中。
  • 現在の配当利回りの水準は過去5年間の平均値近辺で推移しており、ちょうど平均的な水準。

目標株価 / アナリストの評価

伊藤忠商事の目標株価 / アナリストの評価がこちらです。

目標株価 / アナリストの評価

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アナリストは伊藤忠商事に対して『強い買い』の評価をしており、目標株価の平均値は『現在の株価から+27.74%の5,129円』となっています。

テクニカル指標の状況

伊藤忠商事のテクニカル指標の状況がこちらです。

テクニカル指標の状況

※画像はクリックで拡大

One-Pointメモ

日足のテクニカル指標では、オシレーターは現在『売り』、移動平均線は現在『強い売り』で、総合的には『売り』となっています。もう少し長い軸で見る週足のテクニカル指標では、オシレーターは現在『中立』、移動平均線は現在『買い』で、総合的には『買い』となっています。

個人的見解

伊藤忠商事についてあらゆる角度から企業分析をした結果、超簡単にまとめると下記のようになります。

個人的見解

  • 業績は堅調に推移しており、前期は過去最高益を記録。
  • キャッシュフローは営業CF、フリーCFともに毎年プラスで推移しており良好。
  • 財務状況は自己資本比率も緩やかな右肩上がりで改善傾向。
  • 生産性は1人当たり純利益は前期大幅増。
    ⇒ROEは右肩上がりで前期20%超と素晴らしい水準。
  • 株主還元は7期連続で増配中で、配当性向も30%以下で推移と良好。
    ⇒自己株式取得に関しても積極的に実施中。
  • 割安性は過去5年間で見ると、現在の水準は平均的な水準か。

これらを踏まえて、ボクの個人的見解は伊藤忠商事はとても魅力的な高配当株の一つではあるものの、現在の株価水準は過去5年間の中では割安とは言えない水準という見解です。

総合商社は資源価格の影響を大きく受ける業種なので、景気動向を注視する必要もあります。

YUSUKE
欲を言えば、配当利回りが4.0%を超えてきたら(現在は3.48%)、本格的に買い向かいたいとボクは考えています。

注意事項

あくまでも、ボクの現段階での個人的見解であり、経済環境の変化により見解も変わります。投資を検討の方はご自身でしっかりと企業分析をした上で、必ずご自身の判断で投資をするようお願いいたします。

さいごに

高配当株投資家の最終的な目標は、『夢の配当金生活』を送ることかと思います。

その目標を達成するために身につけるべき力が以下の3つです。

  1. 銘柄を選定する力
  2. 売買タイミングを見極める力
  3. 入金力

この3つの力を鍛えることによって、『夢の配当金生活』に近づくことができるとボクは考えています。

僕が実践している資産形成戦略について知りたいという方はこちらの記事をご覧ください。

あわせて読みたい
稼いで、増やそう!誰でも出来る『最速で1000万円を作る』資産形成3ステップ

さいごに

高配当株投資家の最終的な目標は、『夢の配当金生活』を送ることかと思います。

その目標を達成するために身につけるべき力が以下の3つです。

  1. 銘柄を選定する力
  2. 売買タイミングを見極める力
  3. 入金力

この3つの力を鍛えることによって、『夢の配当金生活』に近づくことができるとボクは考えています。

僕が実践している資産形成戦略について知りたいという方はこちらの記事をご覧ください。

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