8593｜三菱HCキャピタルの株価が安い理由とは？

この記事では、

1. 業績は成長しているのか？
2. 収益源はなんなのか？
3. 株主還元は充実しているのか？

といった3つの投資判断基準を中心に、皆さんが気になるであろう項目について解説をしていきます。

企業の概要について

チャート推移

こちらは、三菱HCキャピタルの週足5年チャートです。

三菱HCキャピタルの株価は、20年10月頃に437円まで下げるも、その後は右肩上がりで推移。24年7月には上場来高値の1102円まで上昇しています。ですがその後、株価はヨコヨコで推移しており、株価1000円前後での推移が続いています。

セグメント別業績

こちらは、2024年3月期のセグメント利益に関する資料です。

• 24年3月期のセグメント利益に関しては、カスタマーソリューションが381億円で全体の3割超と最も大きな割合を占め、その次に航空、ロジスティクスと続いていきます。
• 前期に最も大きく利益を伸ばしたセグメントは、航空セグメントで、リース料収入の増加、貸倒引当金の大口戻入、減損損失の減少が大幅増益の要因となっています。

業績の推移

こちらは、売上高・営業利益に関する資料です。

• 売上高に関しては、右肩上がりで伸びており、統合初年度の22年3月期には売上高が約2倍に。
• 営業利益に関しても、好調に推移しており前期は過去最高を記録しています。

四半期純利益の推移

こちらは、四半期純利益に関する資料です。

• 今期の進捗率は2Q終了時点で45.7%
• 今期はここまで好調に推移しており、過去最高益を記録した前期を1Q、2Qともに上回っています。今期は前期比プラス9%の計画となってはいますが、このままの調子で行けば上振れも期待できそうです。

配当金の推移

こちらは、配当金・配当性向に関する資料です。

• 配当金に関しては、右肩上がりで増え続けており、2000年3月期から25期連続増配中。
• 配当性向に関しては、緩やかに上昇をしてきてはいるものの、前期は42.9%と余力はまだ十分にあります。

自社株買いの推移

こちらは、自社株買い総額、配当総額、総還元性向に関する資料です。

• 自社株買いに関しては、過去10年間で1度も実施なし。
• 総還元性向は、緩やかに上昇をしてきており、10年平均で33.8%と余力は十分にあります。

総還元利回りの推移

こちらは、実績配当利回り、総還元利回りに関する資料です。

• 総還元利回りに関しては、徐々に上昇をしてきてはいたものの、前期は株価が上昇したこともあり利回りは3.39%まで下落。
• また、過去10年間での総還元利回りの平均値は3.61%、現在の予想配当利回りは3.87%で、利回りの10年平均を大きく上回ってきています。

読者の方からよくあるQ&A

Q. 三菱HCキャピタルの株価が安い理由とは？

三菱HCキャピタルの『株価が安い（低い）理由』のひとつは、より多くの個人投資家が買えるように、株式をたくさん発行しているからです。

三菱HCキャピタルの時価総額は約1兆4,000億円で発行株式数は約14.6億株（2023年3月8日時点）です。

この会社の価値である時価総額を発行株式数で割った値が株価になります。

つまり、発行株式数が14.6億株も発行をされているから株価が958円と安いわけであって、仮に10分の1の1.46億株しか発行をされていなければ株価は9580円になるわけです。

三菱HCキャピタルの株価が安い（低い）メリット

三菱HCキャピタルの株価が安いことのメリットとして、

• 投資家にとっては株価が安いことで売買がしやすくなる。
• 企業としては、多くの投資家から資金を調達することが出来るので、より多くの資金が集まる可能性が高いです。