この記事は、商船三井(9104)の株に投資を検討している方に向けた記事となっております。
- 業績は成長しているのか?
- 収益源はなんなのか?
- 株主還元は充実しているのか?

これらの投資判断基準について詳しく分析したうえで、最終的には個人的な見解を述べていきます。
こちらの記事は、筆者の投稿時点での見解であり、経済環境の変化により見解も変わります。投資を検討の方は最新の情報を分析した上で、必ずご自身の判断で投資をするようお願いいたします。
商船三井ってどんな企業?


商船三井は国内2位の大手海運会社。グローバルな外航海運会社として海上貨物運送と海洋ビジネス・物流サービスを営む。船隊規模は日本郵船と互角。大型ばら積み船や原油タンカーなど幅広く手がけ、LNG船では世界最大規模。
チャート推移


商船三井の株価は、コロナショック前の20年4月頃は1株534円でしたが、コロナバブルで株価は急騰。コロナ収束後も緩やかに伸び続け、25年1月には上場来高値に迫る5699円まで上昇しました。ですが、直近ではトランプ関税の影響で、株価は一時20%以上下落。現在はそこから若干反発してきています。
商船三井の業績推移
それでは、商船三井の業績の推移について、
- 売上高・各種利益の推移
- セグメント別業績
- 四半期純利益の推移(今期進捗)
上記の3項目について確認していきます。
売上高・各種利益の推移


売上高に関しては、右肩上がりで伸び続けており、3期連続で増収。営業利益に関しては、かなりムラがあります。当期利益は22年3月期、23年3月期と7000億円超も、前期は大幅減益。ただ、今期は前期比50%超の増益予想と業績は好調です。
セグメント別業績


売上高は製品輸送、エネルギー、ドライバルクの3事業が軸で、この3事業で売上の大部分を占めています。つぎに営業利益を見てみると、先ほどの3事業に加えて、コンテナ船の利益も大きな割合を占めており、利益率は驚異の90%です。
四半期純利益の推移(今期進捗)


今期の目標4000億円に対して、3Q終了時点での進捗率は92.0%と、ここまでかなり順調に来ています。残すは、最終4Qとなっており、最後でどこまで利益を伸ばせるのか注目です。
商船三井の株主還元姿勢
つづいて、商船三井の「株主還元は魅力的なのか?」を把握するために、
- 1株配当の推移
- 配当総額・自社株買い総額の推移
- 総還元利回りの推移
上記の3項目について確認していきましょう。
1株配当の推移


配当金は業績が大きく伸びた22年3月期に大幅増配、23年3月期には1株560円まで増配しました。配当性向を見てみると、大幅増配を実施した22年3月期、23年3月期でも30%以下、前期も30.5%と、余力は十分にあります。
100株保有している場合にもらえる配当金はいくらか?
商船三井の株を100株保有している場合にもらえる配当金は34,000円/年の予想となっています。
(2025年4月10日時点)
配当総額・自社株買い総額の推移


商船三井の株主還元は配当での株主還元が基本で、自社株買いは過去5年間一度も実施していません。ですので、総還元性向は配当性向と同様、全く危なげのない還元水準となっています。
総還元利回りの推移


配当利回りは20年3月期以降は3%超で推移、22年3月期、23年3月期はなんと10%を超えています。総還元利回りは自社株買いを実施していないので、配当利回りと同様の水準です。配当利回りの10年平均、総還元利回りの10年平均は7.19%と直近の高利回りの影響で高い利回り水準。現在の予想配当利回りは6.83%まで上昇してきており、前期の利回りを上回ってきています。
個人的見解
それでは、商船三井に対する個人的見解です。
商船三井は世界各国にわたる広範な物流網を持ち、国際貿易に欠かせない企業です。海運以外にも、LNG輸送、ターミナル運営、不動産事業などを展開し、収益源を分散。海運市況に業績が大きく左右されるリスクはありますが、業界内でもトップクラスの配当利回りは魅力的です。
読者の方からよくあるQ&A



それでは最後に、読者の方からよくある質問についてお答えしていきます!
※個人的な見解を含みますので、投資する際は自己責任でお願いいたします。
Q. 商船三井の株は長期保有するのにおすすめですか?



それぞれの投資スタンスによって、おすすめかどうかは変わってくるので、商船三井の株の魅力と将来性についてお伝えします!
- 高配当利回り
業界内でもトップクラスの配当利回りを誇り、安定した配当収入が期待できる。 - グローバルな海運ネットワーク
世界各国にわたる広範な物流網を持ち、国際貿易に欠かせない存在。 - 多角化経営
海運以外にも、LNG輸送、ターミナル運営、不動産事業などに展開し、収益源を分散。 - 資源輸送の強み
鉄鉱石、石炭、LNGなど、エネルギー・資源分野での輸送に強く、需要が安定。 - 業界再編による効率化
ONE(オーシャン・ネットワーク・エクスプレス)などの共同出資会社により、コスト削減と効率化が進む。 - ESG対応に積極的
環境負荷の低い船舶導入やゼロエミッションへの取り組みを強化中。
Q. 商船三井の今後の買い時・売り時はいくらですか?



かなり多くの方から頂く質問で、将来の株価について気になる方は多いかと思います。ですが、正直ボクには未来の株価は分かりません…。
業績が突然悪化するかもしれないし、配当が出なくなったり、コロナショックやトランプ関税など様々な経済ショックが起きる可能性もあります。





ですが、これらを踏まえたうえで、個人的には予想配当利回り7.0%(株価4857円)をひとつの購入目安としています。
※あくまでも個人の見解です。
もちろん、将来的に株価がどう動くのかについては誰にも分かりませんので、ご自身でも様々な角度から分析をしてみて下さい。
Q. 商船三井の配当はなぜ高いのか?
商船三井の「配当が高い理由」のひとつは、業績が好調だからです。
特に近年(2021~2023年頃)は、コンテナ船の運賃が歴史的に高騰し、海運業界全体が「バブル的」な利益をあげました。商船三井もその波に乗り、営業利益・純利益ともに過去最高水準を記録。利益が大きく増えたため、それに比例して配当額も大幅に増加しました。
Q. 商船三井の株が急落した理由はなぜですか?
最近では、トランプ関税の影響が大きいですが、それ以外にも下記のような要因が大きいです。
- 海運運賃の低下
米国港湾ストライキの回避:2025年1月、米国東部の港湾労働者組合と使用者側が暫定合意に達し、ストライキが回避されました。これにより、物流混乱による運賃上昇の懸念が後退し、海運株に売り圧力がかかりました。 - 中東情勢の安定化
ガザ地区での停戦合意:イスラエルとイスラム組織ハマスが停戦に合意し、紅海の海運が正常化。これにより、コンテナ船の運賃高騰が落ち着くとの見方から、海運各社の収益減少が懸念され、株価下落につながりました。 - 業績予想の下方修正
海運市況の悪化に伴い、商船三井の業績予想が下方修正されたことも、投資家の売りを誘発しました。
Q. 配当金で生活をするためにはどうしたら良いのですか?



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と思っているけど、今はまだ資金が少ない…という方は1株ずつ高配当株を購入していくことを僕はオススメします。
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